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原曲・工藤真由 with ぷりきゅあ5 作詞・只野菜摘、作曲・間瀬公司、編曲・家原正樹 TVアニメ「Yes!プリキュア5GoGo!」OP曲。 【登録タグ 2008年の楽曲 J-POP Yes!プリキュア5 Yes!プリキュア5GoGo アニソン プリキュア 工藤真由】 カバーした声優 入野自由 竹内順子
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蒼の喪失(中編)/一六◆6/pMjwqUTk 「9831・・・ 9832・・・」 占い館の一室。 ダンベルを両手に持って、筋トレに励むウエスターのつぶやきだけが、部屋に響く。サウラーは、相変わらず読書に余念が無い。 ふいに、壁の一角がぐにゃりと歪んで、ノーザが姿を現した。 「9833! 9834! 9835!」 露骨に顔をしかめたウエスターの、ダンベルを動かすスピードが一気に上がる。 サウラーも、ノーザの方を見ようともせず、角砂糖をてんこ盛りにした紅茶を、一口啜った。 「二人とも、今日は冷たいのねぇ。」 からかうようなノーザの口調に、ウエスターはキッと顔を上げ、丁寧語も忘れて怒鳴った。 「当たり前だ!おかしなソレワターセを作って、勝手なことをしやがって!」 「あら、何のことかしら?」 「とぼけるな!プリキュアになったイースの記憶を奪えるソレワターセなんだろう?それなら、他のプリキュアなんぞに構っていないで、イースからイースの記憶を奪えば、イースはイースとしてちゃんとここに戻って来るだろうが!」 (ふぅん。それで機嫌が悪いというわけね。) 常日頃から、戦闘では何かとキュアパッションに絡み、時にはラビリンスへ戻れと説得すら試みるウエスター。サウラーは何も言わないが、やはり彼女に対して穏やかならざる感情を持っていることは、見ていればわかる。 「イース、イースって何回言えば気が済むの?あなた、そんなにあの子に戻ってきてほしいのかしら。」 「まあイースのことはともかく、ノーザさん。ずいぶん、不幸のエネルギーを無駄にしたようですねぇ。」 「くっ・・・!」 いつも以上に辛辣な口調のサウラーに痛いところを突かれて、ノーザは思わず歯噛みした。 昨日から、ノーザの予想をはるかに超えるスピードで、ゲージの中身が消費されている。それは、キュアベリーがそれだけ、記憶の封じ込めに抗おうとしていることを意味していた。 (何故?彼女には今、仲間としてのイースの記憶は無いはず・・・。) お陰で新しいソレワターセの実を育てることもままならない。でもここで彼女たちを叩かなければ、それこそ不幸の無駄遣いになってしまうだろう。 (そのためには、彼らを上手く利用しなくては・・・) ノーザは、いきり立つウエスターと、冷やかにこちらを見据えるサウラーに向かって、大袈裟に肩をすくめて見せた。 「あなたたちには、私の作戦がまだわかっていないようねぇ。お陰でプリキュアたちは今、あの新しい技は使えないはずよ。だから、狙うなら今。あなたたちに、プリキュアを倒させて あ・げ・る。」 「ソレワターセの実も無いのに、どうしろと?」 「あら、忘れちゃったかしら?久しぶりに、ナケワメーケを使うのよ。あの技が使えないプリキュアたちなら、ナケワメーケでも何とかなるでしょう。」 「何とかなるだとぉ~!」 ウエスターの怒りを意にも介さず、ノーザは続ける。 「まずは不幸のゲージに、もう少し不幸のエネルギーを足してちょうだい。そして首尾よくプリキュアを倒し、インフィニティを手に入れれば、その時はもう、残った不幸のエネルギーは使い放題。もう一度あのソレワターセを作りだしてイースを連れ戻すことだって、出来ない相談じゃないわねぇ。」 「本当か!ノーザ・・・さん。」 さっきとは一転、あっさりと乗り気になるウエスター。 「ふぅん。あなたのお陰で、また不幸を集められるということですか。やれやれ・・・おっと、これは失礼。」 相変わらず痛烈な皮肉を吐きながら、サウラーも立ち上がった。 「待て、サウラー。」 館の出口へ向かうサウラーを、ウエスターが呼び止める。 「ここは早く決着を付けるためにも、手を組もうじゃないか。」 「久しぶりの共同戦線というわけかい?いいだろう。どうせ作戦は、僕に任せる気なんだろう?」 サウラーが、まんざらでもなさそうな薄笑いを浮かべる。だが。 「いや!俺に良い考えがある!」 自信たっぷりのウエスターとは対照的に、サウラーの表情が、見るからに不安げなものに変わった。 蒼の喪失(中編) 次の日の放課後。 玄関の鍵を開けたラブは、美希と祈里に、家に上がるように促した。二人の後ろから、ただいま、と小さくつぶやいて、せつなが続く。今日はあゆみがパートに出ていて、四人でこんな話をするには、好都合だった。 ベッドと椅子と座布団を使って、いつものように向かい合う四人。 「ラブ、ブッキー・・・せつな。ごめんなさい。あれから何度も思い出そうとしてみたんだけど・・・」 ラブに付き添われるようにしてベッドに座った美希は、そう言ってうなだれた。さすがに顔色が悪く、彼女には非常に珍しいことだが、目の下にはうっすらと隈が浮かんでいる。 「美希ちゃん。昨日、眠れなかったんじゃないの?わたしがあんなこと言ったから・・・」 心配そうに美希の顔を覗き込む祈里の目も、腫れぼったい。 「何言ってるの。ブッキーには感謝してるわよ。アタシだって、せつなのことを思い出したいと思ってるの。それに・・・昨日の夜、気が付いたのよ。アタシたちがドームで戦ったのは、夏の初めだったでしょ。そう思って考えてみると、記憶の中のアタシたち三人の姿が、夏からこっち、何かぼやけてるの。それってやっぱり、そこにせつなも居たことの証拠じゃないかって・・・うっ・・・」 また頭痛がぶり返したのだろう。美希は眉間に皺を寄せた。 「美希。」 美希から目の届きにくい、ベッドの陰にひっそりと座り込んでいたせつなは、その言葉を聞いて、静かに顔を上げた。 「ごめんね。私の顔を見たら、また美希が辛い目に遭うと思ったんだけど・・・。でも、美希にどうしても伝えたいことがあって。」 そう言って、せつなは居住まいを正し、意を決したように、大きくひとつ息を吐き出した。 「ごめんなさい。私がしてきたこと・・・ラブに近づいて、リンクルンを奪おうとしたこと。嘘の占いで、ミユキさんと別れさせようとしたこと。ダンス大会や・・・トリニティのコンサートを・・・滅茶苦茶にしたこと・・・。それだけじゃない。美希と和希君を・・・ナケワメーケで溺れさせようとしたこと・・・」 口にするだけで、胸が締め付けられる。指先が氷のように冷たくなって震えだし、その震えが、腕へ、肩へ、全身へと伝わって行こうとする。 それでもせつなは、その震えを抑え込もうとでもするように、手と手をギュッと組み合わせ、自分の過去の行いを自ら暴きたてるように、言葉を紡ぐ。 このまま居なくなってしまった方がよっぽど楽だ。そうせつなは思う。もう少し前の自分なら、本当に逃げ出していたかもしれない。 でも今は、四人一緒でなければ、シフォンを守れないことを知っている。美希が、あんな苦しい目に遭いながら、それでも決して諦めずに、仲間としての自分を思い出そうとしてくれている。 だからどうしても、詫びなければいけない。―――美希の記憶の中にいる自分が、してきたことを。 そして伝えなくてはならない。―――今の自分の、本当の気持ちを。 と、握りしめたその手の上に、やわらかな手が重ねられた。 「せつな。」 驚いて顔を上げたせつなの目に飛び込んできたのは、彼女を包み込むように見つめる、ラブの顔。せつなの決意はわかった、と言うように、彼女の目を覗き込み、ラブはそっと頷いてみせる。そして、固くこわばったせつなの指をほぐすように、やさしくさすりながら、 ―――もういいよ、せつな。せつなが本当に伝えたいのは、そのことじゃないよね? そのあたたかな光を湛えた瞳が、無言で彼女に語りかける。 身体の震えが、少しずつおさまってくる。肩が自然にカクンと下がって、せつなは自分が、全身にどれだけ力を入れていたのかに気付く。 ―――ありがとう、ラブ。 ラブに小さく微笑み返して、せつなは再び口を開いた。 「私、ラブのお陰で気付いたの。笑顔がどんなにあたたかくて、素敵なものなのか。家族がいて、みんなで笑っていられることが、どんなに楽しいことなのか。今まで自分が憎んで、壊してきたものなのに、私は何も・・・知ろうとして来なかった。ラブは、それを私に教えてくれたの。その大切さに気付かされて・・・私はそれを、守りたいと思った。」 そう言って、せつなは少し寂しそうな、でもとても真剣な顔で、美希を見つめた。 「こんな私があなたたちの仲間だなんて、図々しいことだって、わかってるわ。でも、私はあなたたちと・・・ラブと、美希と、ブッキーと一緒に、戦いたいの。私が壊してきてしまったもの、私たちの大切なものを、一緒に守りたいの。それだけは・・・わかって、美希。」 「せつなちゃん・・・。」 祈里は、せつなの言葉を、ただ驚きと共に聞いていた。 彼女がこんなに心の内を語るのを聞くのは、初めてだった。イースだった頃のことを、せつなはめったに口にすることはなかったから。しかもせつなは、彼女の運命を変えた出来事を・・・イースの寿命が尽きて、キュアパッションとして生まれ変わったことを、一切口にしていない。 おそらくせつなは、それを語ることによって、また美希を苦しめるのを恐れているのだろう。 けれど。彼女の言葉はまるで・・・イースのままの自分を、仲間として受け入れてほしい。そう懇願しているように、祈里には聞こえた。 美希は、じっとせつなの顔を見つめながら、彼女の言葉を聞いた。 時折ズキリと頭に痛みが走るのを、せつなに気付かれまいとして、そして、一心に語るせつなの顔から、片時も目を離すまいとして、じっと耳を傾けていた。 美希の頭の中にある、あの正体を明かしたときの、せつなの姿。その憎しみと哀しみを湛えた瞳と、昨日ラブから聞いた、彼女が選んだ生き方。そして淡々と語られる彼女の告白が、美希の中で次第にひとつに重なり合い、繋がっていく。 「せつな。アタシ・・・」 美希がせつなにそう言いかけたとき。 突然、家がずん、と震え、ドーンという破壊音が、外から聞こえた。 「ナ~ケワメ~ケ~!!」 家からそう遠くない場所から、そんな雄たけびが聞こえてくる。 「え?なに?」 「ナケワメーケですって!?」 「ソレワターセ、じゃなくて?」 「なんで今更・・・」 戸惑う彼女たちのもとに、 「みんな!ラビリンスやで!」 タルトが、クローバーボックスを抱えて飛び込んできた。四人の空気を察して、今まで彼はシフォンを連れて、せつなの部屋に潜んでいたのだ。 クローバーボックスに映し出されているのは、銀色の細長い板を、すだれのように幾つもつなぎ合わせて四角くしたような姿。そこから手足を生やした、巨大なナケワメーケ。その中央に、黄色と緑色のダイヤが並んで貼り付いているのを見て、せつなは驚きの声を上げた。 「このナケワメーケ・・・ウエスターとサウラーが、一緒に召喚してる!」 「えっ?ひとつのナケワメーケを?」 いぶかしげな三人に、せつなは頷いて、映像の中の二つのダイヤを指さす。 「そんなことって、出来るんだ。」 「私も初めて見たわ。」 ラビリンスの幹部は、基本的に共闘を好まない。個人の成果の大きさだけが、メビウスに認められる術なのだから、当然のことだ。しかし、彼らがもし力を合わせたとしたら・・・。 生み出すパワーでは誰にも引けを取らないウエスターと、人の心の隙を突いた巧みな特殊能力を生み出すことに長けているサウラー。その両方の力を兼ね備えているとなると、かなりの強敵に違いない。 「とにかく行こう!このままじゃ、街が・・・」 「オーケー。行くわよ!」 「うん!」 「わかった!」 四人は、家を飛び出した。 「ナケワメーケ、我らに仕えよ!!」 クローバータウン・ストリートの一角。街の人々は、突如巻き起こった竜巻の後に現れた、巨大なシャッターの化け物に、悲鳴を上げた。化け物の鋼のような腕が地面に叩きつけられ、コンクリートが見る見るうちに瓦礫と化す。たちまちその場は、上を下への大騒ぎとなった。すると、 「ナケワメ~ケ~!シャット・アウト~!!」 その声と共に、スラットと呼ばれる細長い板の隙間から、黒く不気味に光るたくさんのプレートが、逃げ惑う人々の中へと飛んでいく。そして今まで一緒にいた、母親と子供、夫と妻、彼と彼女、友人と友人の間に突き刺さり、彼らをそれぞれの大切な人から引き離した。 「うわぁぁん!お母さ~ん!!」 「子供が!私の子供が・・・!」 「おーい!どこだぁ!無事なのかぁ!!」 「みんな~!返事してよぉ!!」 泣き叫ぶ人々の姿を、ウエスターとサウラーは、ビルの上から見下ろしていた。 「所詮、ひとりでは何も出来ない人間どもだ。聞こえるぞ。人々の嘆きが。不幸の滴り落ちる、その響きが。」 「いいぞ。もっと泣け!もっと喚け!不幸のゲージを、再び満タンにするのだ!」 高らかに笑う二人の幹部。そこへ。 「はぁっ!」 「とぉっ!」 「えいっ!」 「やぁっ!」 人々を阻む黒い壁が、気合のこもった掛け声とともに、次々と撃破された。 「プリキュアだ!プリキュアが助けに来てくれた!」 「ありがとう、プリキュア!」 「さぁ、早く逃げて!」 街の人々にそう叫んだキュアピーチは、仲間たちと並んで、サウラーとウエスターを睨み据えた。 「現れたか、プリキュア。ナケワメーケ、やれっ!」 「ナ~ケワメ~ケ~!ホンジツヘイテン、ジャッタ~!!」 ウエスターの言葉と共に、長い鋼鉄の腕が振り下ろされる。跳んで回避する彼女たち。 「ダブル・プリキュア・パーンチ!!」 「ダブル・プリキュア・キーック!!」 ピーチとパッション。ベリーとパイン。それぞれナケワメーケの肩を目がけて、左右からパンチとキックを叩き込む。 ナケワメーケが、腕をブンと振り回す。そしていとも簡単に、四人を跳ね飛ばした。 「ふん。次は僕の番だね。ナケワメーケ、やれ。」 サウラーの声に、ナケワメーケの目が、赤い光を帯びる。 「ナケワメ~ケ!シャット・アウト~!!」 ナケワメーケの体から、黒いプレートが飛び出す。跳び下がって避ける彼女たち。が、ピーチとパッションの間に突き刺さったプレートが、天にそびえる巨大な壁と化す。 ピーチとパイン、そしてベリーとパッション。プリキュアは、二組に分断された。 「ピーチ!パイン!」 「二人とも、返事をして!」 「ダメだわ。こっちの声が、届いていないのかしら。」 「・・・・・。」 すぐそこにいるはずなのに、二人の気配すら全く感じられない。不安そうなベリーのつぶやきに、パッションは彼女の後ろに立って目を伏せる。 戦闘が始まってから、パッションは徹底して、ベリーの視界に入らないように移動しながら戦っていた。変身した自分の姿を目にすれば、ベリーは確実に、また苦痛に襲われる。そう思ってのことだったが、こんな状況になってしまっては、それも難しい。 「ハハハハ・・・!どうした、イース!浮かぬ顔だな。」 ビルの上から、ウエスターの声が飛ぶ。いつもなら、もうイースじゃない!と即座に叫び返す彼女。だがパッションは奥歯を噛みしめて、その言葉を必死で飲み込む。 (今は少しでも、ベリーを苦しめるような行動は取りたくない・・・。) ウエスターとの、そのやり取りはいつものこと。ベリーの記憶に眠っているはずの会話を再現して、彼女を刺激したくはなかった。 「ん?イースであることを認めるのか?ならば、さっさとこちらへ戻ってこい。」 「君はもう、彼女たちの仲間には戻れないよ。君は、ただそこに居るだけで、キュアベリーを苦しめている。それは、君が一番よくわかっているはずだろう?」 「くっ・・・」 ウエスターとサウラーを睨みつけるだけで、一言も反論できないパッション。すると、 「ごちゃごちゃ勝手なこと、言わないでよね。」 いつの間にそばに来ていたのか。ベリーの凛としたよく響く声が、パッションのすぐ隣から聞こえた。 「あなたたちが何をしようが、パッション・・・っ・・・せつながアタシたちの仲間であることに、変わりは無いわ!」 ベリーはそう言い放つと、ウエスターとサウラーに視線を向けたまま、固く握られたパッションの拳をその手で掴んだ。 「せつな。あなたの気持ちは、ちゃんと伝わったわ。あなたが仲間だってこと、アタシは信じる。」 「美希・・・。」 あの時と同じ、あたたかなベリーの手。そのぬくもりに泣き出したくなるのを、パッションは懸命にこらえる。 「ふふふ・・・。どんなに強がりを言おうが、君がキュアパッションのことを思い出せないことに、変わりは無いよ。」 「ナケワメ~ケ!シャーラーーップ!!」 ナケワメーケから再び飛んでくる、幾つものプレート。しかし今度のそれは銀色に光って、ベリーとパッションの周りを取り囲んだ。 「うっ・・・」 銀色の壁は鏡となって、パッションの姿を幾重にも映し出す。ベリーは、また頭を激しく締め付けられる感覚に襲われ、とうとう堪え切れずに、その場にうずくまった。 「ベリー!」 「ハハハハ!とどめだ!」 ベリーの頭上に降ってくる、ナケワメーケの太い腕。 パッションは、咄嗟にその身を盾にして、ベリーの上に覆いかぶさった。 「キュアキュア、プリップー!」 突如響き渡る、あどけない叫び声。その声とともに生まれたバリアが、ベリーとパッションを守り、鋼鉄の腕をはね返す。不意に腕の軌道を変えさせられて、ナケワメーケは自分で作りだした銀色の壁を、ことごとく破壊してしまった。 「何っ!?」 「何をしている、ナケワメーケ!」 ウエスターとサウラーの声に、驚きと焦りがにじむ。だが、彼らの不幸は、それだけでは終わらなかった。 プリキュアたちを隔てていた黒い壁が、淡い緑色の光を放ったかと思うと、地響きを立てながら、空中に浮かび上がり始めたのだ。そして壁は一直線にビルの屋上へと向かい、今度はウエスターとサウラーの間の障壁に、姿を変えた。 「ベリー!パッション!」 「ピーチ!パイン!」 再び仲間の姿を見つけて、喜んで駆け寄る地上の少女たち。それに引き換え、屋上の二人は―――。 「おいっ、サウラー!サウラーはどこだっ!」 「ふん。だから二人で一緒に召喚するのはイヤだったんだよ・・・。」 慌てふためくウエスターと、諦め顔のサウラー。 「ええい、こうなったら仕方が無い。ナケワメーケ!やれっ!」 「僕一人でなんとかするしかないね。ナケワメーケ、やれ。」 すぐに闘志をよみがえらせた二人に、折悪しく同時に命令されたナケワメーケは、 「ク・・・クローズド・・・テイキュウビ・・・ジャッター??」 再び黒いプレートを飛ばしたものの、それが四人に届く前に、その長い腕を振り回して、自ら木っ端微塵にしてしまった。 「シャット・ダウーーン!」 「ピーチ、今よ!」 パインの声に、ピーチは右手を上げかけ・・・思いとどまった。 何とか立ち上がったものの、苦しそうに肩で息をしているベリー。ベリーを助け起こした後、すぐに彼女から最も遠い位置へ、立ち位置を変えたパッション。この状況で、もしもグランド・フィナーレが失敗するようなことがあったら・・・二人とも、立ち直れないかもしれない。 「みんな!キュアスティックで行くよっ!」 ピーチの声に、それぞれのリンクルンから、四体のピックルンが姿を現す。くるくると回りながら秘密の鍵へと姿を変えた相棒たち。それを使って、少女たちはリンクルンの扉を開き、ホイールを回す。 「届け!愛のメロディ。キュアスティック・ピーチロッド!」 「響け!希望のリズム。キュアスティック・ベリーソード!」 「癒せ!祈りのハーモニー。キュアスティック・パインフルート!」 「歌え!幸せのラプソディ。パッションハープ!」 それぞれの手に握られたアイテムに、少女たちは思いを込める。 「吹き荒れよ、幸せの嵐!」 「悪いの悪いの、飛んで行け!」 そして、少女たちの思いが燦然と輝き、力となって解き放たれる。 「プリキュア!ヒーリング・プレア・・・」 「プリキュア!エスポワール・シャワー・・・」 「プリキュア!ラブ・サンシャイン・・・」 「フレーッシュ!!!」 「プリキュア!ハピネス・ハリケーーン!」 桃色、青色、黄色の光弾。そして赤いハート型の光の渦が、ナケワメーケを包み込む。 少女たちの気合と共に、輝きを増す光。だが。 「ナ、ケ、ワ、メー、ケェェ!」 光の中で、必死の抵抗を続けるナケワメーケ。 キュアスティックを握りしめる、少女たちの手に力がこもる。が、ナケワメーケは、抵抗を止めない。 「いいぞ!そのまま蹴散らせ!!」 ナケワメーケに、ウエスターの檄が飛ぶ。 「うっ・・・このままじゃ・・・」 「浄化・・・できない?」 「くっ・・・」 その時、ピーチが空いている左手を、隣に立つパッションの背中にまわした。 「みんな!お互いに支え合おう。あたしたちの思いを、ひとつにするよっ!」 「うん!!」 パインが、左手をピーチの背中にまわす。そしてベリーが、左手をパインの肩にまわす。 手から、肩から、背中から、仲間たちの思いが伝わってくる。その思いが力となって、キュアスティックへと流れ込んでいく。 「はぁ~~~~!!!!」 「シュワシュワ~。」 ついに、ナケワメーケが断末魔の叫びを上げた。 二つのダイヤは煙のように消え失せ、その後には、定休日でシャッターを下ろした小さな電器店が、その姿を現した。 「ええい、イース!今度は必ず、連れ戻してやる!」 「まぁいい。不幸のゲージは、もう元に戻っただろう。次はソレワターセでお相手するよ。」 ウエスターとサウラーは、捨て台詞を残して、ビルの屋上から消えた。 「みんな~。無事やったかぁ?」 シフォンを背中に乗せた、タルトが駆けてくる。 「うん。何とか。」 「シフォンのお陰で助かったわ。ありがとう。」 「キュア~!」 パッションの言葉に、嬉しそうにはしゃぐシフォン。すると、放心したようにそれを見ていたベリーが、やがて両手で顔を覆い、泣き出した。 「美希たん?」 「ごめん・・・。みんな、ごめんなさい。アタシのせいで、みんなに迷惑かけて・・・。せつなを、危険な目に遭わせて・・・。それなのに、アタシはまだ、せつなの記憶を取り戻せない・・・。」 「私は大丈夫よ。それに、そんなの美希のせいじゃないわ。」 「美希たん。あんまり自分を責めちゃダメだって。」 「そうよ美希ちゃん。泣かないでよ。」 仲間たちの優しい言葉に、ベリーはその長く細い指で涙をぬぐい、キッと瞳に力を入れた。 「アタシ、力づくでも思い出してみせるわ!」 「力づくって・・・」 「大丈夫。今までだって、何かが浮かびかけてはいるんだもの。痛みにさえ負けなければ、きっと思い出せるわ。」 「無茶よ、美希ちゃん!」 パインが止めるのも聞かず、ベリーは決死の表情で、その場に呆然と立ち尽くしているパッションを見つめた。 「せつな・・・っ・・・あなたとの記憶・・・絶対に・・・取り戻す!」 パッションを見つめるベリーの瞳が、鋭さを増した。が、それもつかの間。みるみるうちに、その顔が苦痛にゆがむ。 「美希たん、もうやめようよ。」 「まだよ!まだ、このくらい・・・」 そう言いながらも、足がガタガタと震えだし、ベリーは膝をついた。 「美希!」 思わずパッションが駆け寄る。その手を、ベリーは痛いくらいの強さで掴み、なおもパッションの顔を見つめ続ける。 「何か・・・思い出せそうなのよ。何か・・・何か・・・ううっ!」 ベリーの額から脂汗が噴き出し、地面にぽたり、ぽたりと落ち始めた。 パッションの・・・せつなの瞳が、哀しみの色を濃くする。嫌でも思い出すのは、あのナキサケーベのカードに与えられた、途方もない激痛。意識をも消耗させ、心身を奈落の底へと突き落とす、巨大な負の力。 がむしゃらに痛みに耐えようとして、苦痛に飲みこまれていったかつての自分の姿が、目の前のベリーの・・・美希の姿に重なりあう。 「もうやめて!!やめて、美希!!もう・・・もういいっ!!」 パッションは悲痛な叫びを上げ、ベリーの体をかき抱いた。 「このままじゃ、美希が・・・美希が壊れちゃう。お願いだから・・・お願いだから、もうやめて!!」 「せつな・・・」 ベリーの瞳が、力無く揺れる。そして、彼女はパッションの腕の中で、ゆっくりと意識を失った。 その夜。 美希は自宅で、母のレミと向かい合って夕食をとっていた。 あれからしばらくして気が付いた時、彼女は美希の姿で、ラブのベッドに寝かされていた。そして目を覚ました彼女を迎えたのは、揃って泣きそうな顔をした、三人の仲間たちだった。 気が付いて良かった!と抱きついてくるラブ。気分はどう?もうどこも痛くないの?と矢継ぎ早に質問してくる祈里。そしてせつなは、もうあんなことしないで、と震える声で言ってから、遠慮がちに、そっと微笑んだ。 せつなが仲間であるということは、今や美希にとっても、疑いようの無い事実になっていた。でも、どうしても夏以降の彼女を思い出すことが出来ない。仲間であると確信しただけに、それは重い痛みとなって、美希にのしかかっていた。 「美希ちゃん、全然食べてないじゃないの。どこか具合でも悪いの?」 いつものように賑やかに世間話をしていたレミが、心配そうに美希の顔を覗き込む。自分とよく似たその蒼い瞳に、美希は言葉を選びながら、こう問いかけた。 「ねぇママ。もしも、よ。大切な友達との、大切な時間を、永遠に失ってしまったら・・・。その子とはもう、友達に戻れないのかな。」 「美希ちゃん。あなた、誰かとお別れすることになったの?誰か大事な人が、遠くに行っちゃうの?」 「い、いやぁ、そんなんじゃないの。もしも、の話よ。」 慌てる娘に、レミは小さく微笑む。 「ママも昔、美希ちゃんと同じように、思ったことがあるわ。」 「それって・・・パパのこと?」 美希がほんの一瞬、躊躇して発した問いに、レミは笑って首を振った。 「ううん。パパとは、お互いに納得して、ああなったんだもの。あなたは覚えていないかもしれないけど、ほら・・・パパとお別れしてから、しばらく和希に会えないことがあったでしょう?」 「ああ。パパの仕事の都合で、和希も一緒に、海外に行ってたのよね。」 「そう。久しぶりに会ったら、和希、大きくなってて・・・。でもあの後、会いに行っても、和希ったら全く口をきいてくれなくてね。おもちゃを持って行っても、そのままゴミ箱に捨てられたりもしたわ。」 あの和希が?と美希は驚いて、弟の姿を思い浮かべる。美希といるときの和希は、姉思いの、いつも穏やかな少年だ。 「和希、小さい頃から体が弱かったでしょ?だから、人一倍お母さん子だったのよ。それなのに、ママと別れてパパと暮らさなきゃいけなくなったから、そりゃあ寂しかったのよね・・・。だからママを恨むことで、寂しさを我慢してたんだと思うわ。」 レミの顔に、ちらりと後悔の影がよぎる。 「それで和希とは、どうやって?」 「過去のことはもう、考えても仕方ないでしょ?だから、今の和希を知ろうと思ったの。パパにも責任があるんだから、無理矢理協力させちゃった。和希の好きなものとか、興味を持っていることとか、色々教えてもらったわ。それでちょっとずつだけど、ママの話も聞いてもらったの。そうやって少しずつ、お互いのことを知っていったのね。」 レミはそう言って、昔アイドルとして活躍していた頃と変わらない、その潤んだような瞳を、愛娘に向ける。 「ねぇ美希。人ってね。どんなに大切な人でも、傷付けてしまうことはあるの。その人との大切な時間を、失ってしまったと思うことだって、あるわ。でもね。いつからでも、また新しい関係を作っていけるのも、人なのよ。ママなんか、今じゃ和希と、とっても仲良しでしょ?なんたって、和希が大きくなったら、ママをお嫁さんにしてもらうんだもの。」 いつもの冗談を言って、いたずらっぽくウィンクするレミ。それを見ながら、美希は、今日自分を必死で止めてくれた、キュアパッションの・・・せつなの顔を思い出す。 思い浮かんだのが変身した彼女の姿でも、今は不思議と、頭痛は起こらなかった。それは美希の中に今日刻まれた、新しい記憶だからなのだろう。 それなら、これからも彼女との記憶を、紡いでいけるかもしれない。 仲間になってから今までの彼女のことを、思い出せないのは苦しい。でも、自分にはその空白を埋めてくれる、二人の仲間がいる。その上に、せつなとの新しい思い出を作っていこう。 美希はそう思いながら、今日初めての心からの笑顔を、母へと向けた。 ラブは浮かない顔をして、自分の部屋で、机に頬杖をついていた。 机の上には、開かれた教科書とノート。でもノートのページは真っ白で、まだ何も書き込まれてはいない。 (グランド・フィナーレ・・・やっぱり、やった方が良かったのかな。) 美希の涙を思い出して、ほぉっとため息をつく。美希とせつなの二人のためを思っての選択だったが、それが逆に、美希を傷付けてしまったのかもしれない。 それに・・・。 せつなの告白が、ラブは気になっていた。 イースだった頃にしてきたことを、改めて美希に謝ったせつな。そして、今の自分の気持ちを、まっすぐに語ったせつな。でも、その彼女の言葉が、キュアパッションになってから今までの、美希との時間を諦めようとしている言葉のように、ラブには聞こえたのだ。 せつなの気持ちは、よくわかる。プリキュアになってからの自分との記憶が美希を苦しめるのならば、それに触れさせたくないと考えるのは、当然だろう。しかも、それに真っ向から抗おうとした美希が、あんなに苦しんでそれを果たせなかったのだから、尚更だ。 (でも・・・。) ラブはギュッと鉛筆を握りしめて、真っ白なノートの上っ面を、穴があくほど見つめる。 (本当に、それでいいのかな。) 美希とせつなが、お互いに少しずつ歩み寄りながら、築いてきた二人の絆。それが不器用で、遅々とした歩みだったからこそ、ラブはそれを愛おしく思っている。その絆を・・・本当に無かったことにしていいのか。 (やっぱり、諦めることなんて出来ないよね・・・。) でも、だったらどうすれば、その絆を取り戻すことができるのか。 (そもそも、あたしたちの繋がりって、記憶の中だけのものなのかな。過去は、思い出の中にしか、無いものなのかな。) ふとそう考えたとき。ラブの脳裏に、以前、大切な人に言われた言葉が、鮮明に浮かび上がってきた。 (そうだ!そうだよ。あたしたちの絆は、思い出の中だけにあるんじゃない!) ラブの瞳が、輝きを取り戻す。そのまま椅子が倒れるかのような勢いで立ち上がると、せつなの部屋のドアを、勢い込んでノックした。 「ラブ?どうかしたの?」 「せつな!明日の放課後、時間あるよね?」 ラブの真剣な眼差しに、せつなも、彼女が何か大事なことをしようとしているのだと知る。それが何かまでは、まだわからなかったけれど・・・。 窓の外には冴え冴えとした月が、ラブの決意を見守るかのように、中空高く、輝いていた。 ~中編・終~ 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◆次スレタイトル ▼テンプレ1 (トップ) ▼テンプレ2 (関連キャラスレ) ▼テンプレ3 (過去スレ) ◆過去スレ記録用 「氷川いおな」キャラスレ用テンプレ +←改行がコピーできない方へ 一部のブラウザでは、コピーペーストする際に改行が無視されることがあります。 (例:IE8など。Firefox,Safari、Chrome等は問題なし) その場合はWiki上部のメニューから「表示」→「最新版変更点(差分)」又は 「編集」→「ページ編集」を選び、そこからコピーしてください。 [部分編集] ◆次スレタイトル 【ハピネスチャージプリキュア!】氷川いおな/キュアフォーチュン 09 [部分編集] ▼テンプレ1 (トップ) (※ここによさげなAAを貼る。AAの下は1行開けると見やすい。) 夜 空 に き ら め く 希 望 の 星 ! キ ュ ア フ ォ ー チ ュ ン !ここは、「ハピネスチャージプリキュア!」のキュアフォーチュン(CV:戸松遥)に萌えるスレです・基本、sage進行でお願いします・次スレは 970がお願い致します・ネタバレはネタバレスレで・荒らしや煽りは徹底放置・実況は板の妨げになるので専用スレで・エロ、下品な話題はPINKちゃんねる(18歳未満禁止)へ・2chまとめサイトへの転載お断り◆前スレ◆【ハピネスチャージプリキュア!】氷川いおな/キュアフォーチュン 08http //hanabi.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1450621235/ [部分編集] ▼テンプレ2 (関連キャラスレ) (※ここによさげなAAを貼る。AAの下は1行開けると見やすい。) ◆関連ページ◆【AAまとめサイト】ttp //ux.getuploader.com/precureAA/【AAまとめwiki】ttp //seesaawiki.jp/asciiart/【やる夫AA録2】ttp //yaruo.b4t.jp/index.php?id=HukuTemp/%E3%83%97%E3%83%AA%E3%82%AD%E3%83%A5%E3%82%A2【テンプレサイト】http //www48.atwiki.jp/precuretemp/pages/81.html次スレを立てる際は上記テンプレサイトを参照してくださいスレ立て後はテンプレサイトの更新(本スレ、他キャラスレ含む)をお願いします◆関連スレ◆ 【ハピネスチャージプリキュア!】愛乃めぐみ/キュアラブリー 08http //hanabi.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1451301591/【ハピネスチャージプリキュア!】白雪ひめ/キュアプリンセス 10 http //hello.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1425653965/【ハピネスチャージプリキュア!】大森ゆうこ/キュアハニー 11http //hello.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1447945980/以下dat落ち【ハピネスチャージプリキュア!】相楽誠司 03http //hello.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1412585087/【ハピネスチャージプリキュア!】幻影帝国総合 03 http //hello.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1421136149/【ハピネスチャージプリキュア!】氷川まりあ/キュアテンダーhttp //hello.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1415628234/【ハピネスチャージプリキュア!】愛乃かおりhttp //ikura.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1392874661/【ハピネスチャージプリキュア!】妖精総合スレ 1http //hello.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1391852519/【ハピネスチャージプリキュア!】地球の神 ブルー 01http //hello.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1405131676/【ハピネスチャージプリキュア!】世界各国のプリキュア総合http //hello.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1408204103/【ハピネスチャージプリキュア!】海藤ゆうやスレhttp //hello.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1410889563/【ハピネスチャージプリキュア!】石神りんスレhttp //hello.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1405860212/ [部分編集] ▼テンプレ3 (過去スレ) (※ここによさげなAAを貼る。AAの下は1行開けると見やすい。) (※1レスの行数制限の為、過去スレは15スレ超えたらテンプレサイトに分割) ◆過去スレ◆【ハピネスチャージプリキュア!】氷川いおな/キュアフォーチュン 07 http //hello.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1429234124/【ハピネスチャージプリキュア!】氷川いおな/キュアフォーチュン 06http //hello.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1414835921/【ハピネスチャージプリキュア!】氷川いおな/キュアフォーチュン 05http //hello.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1410299468/【ハピネスチャージプリキュア!】氷川いおな/キュアフォーチュン 04http //hello.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1405507249/【ハピネスチャージプリキュア!】氷川いおな/キュアフォーチュン 03http //hello.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1402798715/【ハピネスチャージプリキュア!】氷川いおな/キュアフォーチュン 02http //ikura.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1396660679/【ハピネスチャージプリキュア!】キュアフォーチュン 01http //ikura.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1388813536/ ※台詞厨について このスレには台詞厨と呼ばれているプリキュア史上最悪の荒らしが粘着しています 妖怪ウォッチネタを始め、突然声優つながりのプリキュアとは関係ないAAを貼ったり 台詞にしたり自演で自分のネタに乗ったりなどで荒らし行為を行い、その行為が住人達から嫌われています 加えて台詞厨はプリキュアのいおなと関係がありそうな説明をしてURLを貼ることがありますが リンク先はただの妖怪ウォッチでありまるでワンクリック詐欺のような卑劣な荒らしもしてきます このような特徴がある書き込みには乗らずに通常のいおな話で流しましょう [部分編集] ◆過去スレ記録用 (テンプレ負担削減、連投規制回避のため以下の過去スレは貼る必要なし) ◆過去スレ記録用◆
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73 クイーン バーコード下 変身(ブラック、ホワイトの「デュアル・オーロラ・ウェイブ!」の音声) バーコード上 クイーンのお話 バーコード上 クイーンのお話パターン1 クイーンカードを スラッシュすると なぎさとほのかは プリキュアに へんしんできるの よ! クイーンのお話パターン2 ポルン、メップル ミップルたちは しっかりがんばっ てるかしら? たすけて あげてね! クイーンのお話パターン3 わたしはひかりの そののクイーン! こんどひかりの そのにあそびに きてね! 74 パルプ バーコード下 ポルンお薬(体の万能薬)+ポルンのお話 バーコード上 パルプのお話 バーコード下 ポルンのお話パターン1 からだのばんのう やくは、からだの びょうきにはなん でもきくポポ! ポルンのお話パターン2 にがいけど がんばってくすり をのむポポ! ポルンのお話パターン3 びょうきに なったらパルプで ちりょうポポ! バーコード上 パルプのお話パターン1 びょうきになった らパルプにおまか せくださいね!! パルプのお話パターン2 わたしのカードは どんな、からだや こころのびょうき にもきくパワーが あるんですよ! パルプのお話パターン3 わたしは、 ちゆしょうの パルプです! びょうきを なおせますよ! 75 シカルプ バーコード下 ポルンしつけ+ポルンのお話orシカルプのお話 バーコード上 シカルプのお話 バーコード下 ポルンのお話パターン1 しつけなんて ひつようない ポポ~!! ポルンのお話パターン2 シカルプのしつけ は、いつも きょうりょく ポポ~! シカルプのお話 ポルンさま、 わたくしの しつけはあいが いっぱいでござい ますぞ! バーコード上 シカルプのお話パターン1 わたくしは、 きょういくしょう のシカルプで ございます。 しつけのことなら なんでもおまかせ くださいませ! シカルプのお話パターン2 わたくしのカード は、どんなしつけ もできるパワー があるんですぞ! シカルプのお話パターン3 わたくしの チャームポイント は、このしろい りっぱなヒゲです ぞ! 76 オムプ バーコード下 ポルンお食事(オムライス)+ポルンのお話 バーコード上 オムプのお話 バーコード下 ポルンのお話パターン1 オムプの オムライスは たまごがふわふわ ポポ! ポルンのお話パターン2 でも、 おなかがいっぱい ポポ~!!! ポルンのお話パターン3 オムライスは おいしいポポ~! バーコード上 オムプのお話パターン1 わたくしのとくい りょうりは、 ふわふわのオムラ イスと、あま~い ドーナツです! オムプのお話パターン2 おなかがすいたら わたくしのカード をスラッシュして くださいませ! オムプのお話パターン3 わたくしは、 たべものしょうの オムプでございま す。 おいしいおしょく じをおつくりしま す! 77 ネルプ バーコード下 ポルンおやすみ バーコード上 ポルン起床 78 キュアブラック バーコード下 ブラックとホワイトおしゃべり(「ふたりはプリキュア!」の音声) バーコード上 ポルンなでなで+ホメープのお話orポルンのお話 バーコード上 ホメープのお話 わたしのなでなで でやさしいきもち になれますよ! ポルンのお話パターン1 ホメープに なでなでされる のはうれしい ポポ! ポルンのお話パターン2 なでなでされた ポポ~! 79 キュアホワイト バーコード下 ポルンのお話 バーコード上 ブラックとホワイトの「ふたりはプリキュア!」の音声 バーコード下 ポルンのお話パターン1 (自分の名前)のすき なたべものは、 ポルンもだいすき ポポ! ポルンのお話パターン2 ポルンと、 (自分の名前)と、 メップルとミップ ルはなかよし ポポ! ポルンのお話パターン3 ポルンは、 (自分の名前)のこと、 がとっても だいすきポポ!! 80 メップル バーコード下 メップルのお話orミップルのお話 バーコード上 ポルンしつけ(ホイッスル)+ポルンのお話 バーコード下 メップルのお話パターン1 ミップルゥ~ あいしてるメポ! メップルのお話パターン2 メポメポメポ~! メップルのお話パターン3 ほのかとミップル は、とってもなか よしメポ! ミップルのお話パターン1 メップルゥ~ あいしてるミポ! ミップルのお話パターン2 ミポミポミポ~! ミップルのお話パターン3 なぎさとメップル は、とってもなか よしミポ! バーコード上 ポルンのお話パターン1 しかられるのは いやだけど、 しつけはひつよう ポポ! ポルンのお話パターン2 ごめんなさい ポポ・・・ もういたずらは しないポポ・・・ ポルンのお話パターン3 ポポ〜! いっぱいしかられ たポポ・・・。 81 ミップル バーコード下 ポルンのお話 バーコード上 メップルのお話orミップルのお話 バーコード下 ポルンのお話パターン1 ミップルは、 ミポミポかわいい ポポ! ポルンのお話パターン2 メップルとミップ ルはラブラブしす ぎポポ! ポルンのお話パターン3 メップルは、 メポメポうるさい ポポ! バーコード上 メップルのお話パターン1 ミップルゥ~ あいしてるメポ! メップルのお話パターン2 メポメポメポ~! メップルのお話パターン3 ほのかとミップル は、とってもなか よしメポ! ミップルのお話パターン1 メップルゥ~ あいしてるミポ! ミップルのお話パターン2 ミポミポミポ~! ミップルのお話パターン3 なぎさとメップル は、とってもなか よしミポ! 82 ポルン バーコード下 ポルンおしゃべり(「ポルンポポ!」の音声) バーコード上 ポルンのお話 バーコード上 ポルンのお話パターン1 りょうたは、 なぎさにいつも プロレスのわざを かけられていて かわいそうポポ! ポルンのお話パターン2 りょうたは、 いつもげんき ポポ!! ポルンのお話パターン3 みすみりょうたは なぎさのおとうと ポポ〜!! 83 ファイアン バーコード下 ファイアンの炎 バーコード上 ポルンのお話 バーコード上 ポルンのお話パターン1 ザケンナーは、 まけると ゴメンナーになる ポポ!! ポルンのお話パターン2 ジャアクキング なんかに プリキュアは まけないポポ!! ポルンのお話パターン3 ピーサードに ゲキドラーゴ、 キリヤに ポイズニー イルクーボ・・・ いっぱいいて おぼえられない ポポ〜!! 84 スノウィン バーコード下 スノウィンの吹雪 バーコード上 ポルンのお話 バーコード上 ポルンのお話パターン1 レインボーブレス でプリキュアは すごいパワーが だせるポポ!! ポルンのお話パターン2 プリレットカード をスラッシュ すると プリキュアは、 レインボーブレス のアイテムが つかえるポポ! ポルンのお話パターン3 ジャアクキングを プリキュアが やっつけてくれる ポポ!! 85 ハテナップ バーコード下 なにしてたゲーム バーコード上 シカルプのお話 バーコード上 シカルプのお話パターン1 わたくしは、 きょういくしょう のシカルプで ございます。 しつけのことなら なんでもおまかせ くださいませ! シカルプのお話パターン2 わたくしのカード は、どんなしつけ もできるパワー があるんですぞ! シカルプのお話パターン3 わたくしの チャームポイント は、このしろい りっぱなヒゲです ぞ! 86 ミーライル バーコード下 ねんれいよげん バーコード上 ポルンのお話 バーコード上 ポルンのお話パターン1 きょうもいちにち がんばろうポポ! ポルンのお話パターン2 きょうもあしたも あさってもずっと いっしょにいよう ポポ! ポルンのお話パターン3 いつもいっしょに あそんでくれて ありがとうポポ! 87 アソププ バーコード下 ポルン遊ぶ(ことりさん)+ポルンのお話 バーコード上 ポルンのお話 バーコード下 ポルンのお話パターン1 ことりさんは カワイイポポ~! またいっしょに あそびたいポポ! ポルンのお話パターン2 ことりさんが あそびにきて くれたポポ~!! ポルンのお話パターン3 こんどはちがう ポーズに チャレンジする ポポ! バーコード上 ポルンのお話パターン1 ぼくのみみは とってもおおきく て、ハートの もようがある ポポ~! ポルンのお話パターン2 ぼくのあたまには おうじのしるしの おうかんがある ポポ~!! ポルンのお話パターン3 ぼくのえりには と~ってもやわら かいフワフワが ついているポポ! 88 ボルププ バーコード下 ポルン遊ぶ(玉乗り)+ポルンのお話 バーコード上 ほのかのお話 バーコード下 ポルンのお話パターン1 しっぱいしたとこ をみられちゃった ポポ~!! ポルンのお話パターン2 なぎさたちには、 しっぱいしたこと はないしょポポ! ポルンのお話パターン3 ちいさいボール だとじょうずに できるポポ! バーコード上 ほのかのお話パターン1 ミップルは、 メップルとほんと になかよし なのよ! ほのかのお話パターン2 わたしのおとうさ んとおかあさんは おしごとのかんけ いでがいこくに いるのよ! ほのかのお話パターン3 わたしのおうち には、ちゅうた ろうっていう おおきないぬが いるのよ! 89 リッププ バーコード下 ポルン遊ぶ(口紅いたずら)+ポルンのお話 バーコード上 ポルンのお話 バーコード下 ポルンのお話パターン1 もういたずらは しないポポ~! ポルンのお話パターン2 こんどこっそり いっしょに おけしょう しようポポ!! ポルンのお話パターン3 あ~あ~ みつかっちゃった ポポ~!! バーコード上 ポルンのお話パターン1 にじのそのでは、 ポルンたちは、 プリキュアカード がないといきて いけないポポ! ポルンのお話パターン2 ひかりのそのの ようせいたちは やさしいようせい もおもしろい ようせいも いるポポ! ポルンのお話パターン3 ひかりのそのには おせわをしてくれ るようせいたちが いっぱいいるポポ !! 90 プリレット バーコード下 レインボーブレス装着+ポルンのお話 バーコード上 ポルンのお話 バーコード下 ポルンのお話 レインボーブレス でがんばって ポポ!! バーコード上 ポルンのお話パターン1 レインボーブレス でプリキュアは すごいパワーが だせるポポ!! ポルンのお話パターン2 プリレットカード をスラッシュ すると プリキュアは、 レインボーブレス のアイテムが つかえるポポ! ポルンのお話パターン3 ジャアクキングを プリキュアが やっつけてくれる ポポ!! 91 グミップ バーコード下 ポルンのお話 バーコード上 ポルンお食事(さくらんぼ)+ポルンのお話 バーコード下 ポルンのお話パターン1 グミップは グミづくりが とくいポポ! ポルンのお話パターン2 グミップの チャームポイント は、ポヨポヨした からだポポ! ポルンのお話パターン3 グミのかたちに にたようせいの なまえは グミップポポ! バーコード上 ポルンのお話パターン1 さくらんぼは おいしいポポ〜! ポルンのお話パターン2 チェリンプの さくらんぼは とってもおいしい ポポ! ポルンのお話パターン3 つぎは、 さくらんぼが のったデザートが たべたいポポ! 92 カルネップ バーコード下 ポルンお食事(骨付き肉)+ポルンのお話 バーコード上 ポルンお食事(ハンバーグ)+ポルンのお話 バーコード下 ポルンのお話パターン1 もっといっぱい たべたいポポ! ポルンのお話パターン2 おにくは おいしいポポ~! ポルンのお話パターン3 おにくをたべたら げんきモリモリ ポポ~! バーコード上 ポルンのお話パターン1 ハンバーグは おいしいポポ〜! ポルンのお話パターン2 やきたての ハンバーグは とってもおいしい ポポ! ポルンのお話パターン3 ハンバーグを パンにはさむと ハンバーガーに なるポポ〜! 93 チックルップ バーコード下 ポルンくすぐり+ポルンのお話 バーコード上 ほのかのお話 バーコード下 ポルンのお話パターン1 あ~おもしろ かったポポ! ポルンのお話パターン2 ポポポポポ~! く・すぐ・ったい ポポ~! ポルンのお話パターン3 くすぐったい ポポ~!! バーコード上 ほのかのお話パターン1 ミップルは、 メップルとほんと になかよし なのよ! ほのかのお話パターン2 わたしのおとうさ んとおかあさんは おしごとのかんけ いでがいこくに いるのよ! ほのかのお話パターン3 わたしのおうち には、ちゅうた ろうっていう おおきないぬが いるのよ! 94 サニサイダップ バーコード下 ほのかのお話 バーコード上 ポルンお食事(ゆでたまご)+ポルンのお話 バーコード下 ほのかのお話パターン1 わたしのなまえは ゆきしろほのか です! よろしくね! ほのかのお話パターン2 わたしのすきな ことは、じっけん でいろんなものを つくることなの! ほのかのお話パターン3 わたしの カードコミューン はミップルなの。 とってもカワイイ のよ! バーコード上 ポルンのお話パターン1 こんどは たまごやきが たべたいポポ! ポルンのお話パターン2 ゆでたまごは おいしいポポ~! ポルンのお話パターン3 ゆでたまごの しろみがすき ポポ! 95 ピマップ バーコード下 ほのかおしゃべり(「私、雪城ほのか。よろしくね!」の音声) バーコード上 ポルンお食事(オレンジジュース)+ポルンのお話 バーコード上 ポルンのお話パターン1 もっと オレンジジュース がのみたいポポ! ポルンのお話パターン2 オレンジジュース はおいしいポポ! ポルンのお話パターン3 ゴクゴク! すっきりさわやか ポポ! 96 ゴホップ バーコード下 なぎさおしゃべり(「あたし美墨なぎさ!よろしくね!」の音声) バーコード上 ポルンお薬(体の万能薬)+ポルンのお話 バーコード上 ポルンのお話パターン1 からだのばんのう やくは、からだの びょうきにはなん でもきくポポ! ポルンのお話パターン2 にがいけど がんばってくすり をのむポポ! ポルンのお話パターン3 びょうきに なったらパルプで ちりょうポポ! 97 ソフクープ バーコード下 ポルンお食事(ソフトクリーム)+ポルンのお話 バーコード上 ポルンお食事(チーズ)+ポルンのお話 バーコード下 ポルンのお話パターン1 つめたくて おいしいポポ! ポルンのお話パターン2 ソフトクリームは おいしいポポ~! ポルンのお話パターン3 ソフクープの ソフトクリームは とってもあまくて おいしいポポ! バーコード上 ポルンのお話パターン1 チーズは おいしいポポ〜! ポルンのお話パターン2 はいチーズ! なんでしゃしんを とるときはチーズ っていうポポ? ポルンのお話パターン3 とろ〜っと とけたチーズも すきポポ! 98 キノップ バーコード下 ポルンお食事(きのこ)+ポルンのお話 バーコード上 ポルンお食事(焼き魚)+ポルンのお話 バーコード下 ポルンのお話パターン1 いろんなきのこを たべたいポポ〜! ポルンのお話パターン2 キノップの きのこはなんこ でもたべられる ポポ! ポルンのお話パターン3 きのこは おいしいポポ〜! バーコード上 ポルンのお話パターン1 フェシェップの さかなは とってもおいしい ポポ! ポルンのお話パターン2 つぎは、おすしが たべたいポポ〜! ポルンのお話パターン3 おさかなは おいしいポポ〜! 99 ヒミップ バーコード下 ポルンのお話 バーコード上 ポルンのお話 バーコード下 ポルンのお話パターン1 ミップルは、 ミポミポかわいい ポポ! ポルンのお話パターン2 メップルとミップ ルはラブラブしす ぎポポ! ポルンのお話パターン3 メップルは、 メポメポうるさい ポポ! バーコード上 ポルンのお話パターン1 ふじPは、 なぎさがきになる おとこのこポポ! ポルンのお話パターン2 ふじPは、 とってもサッカー がじょうずポポ! ポルンのお話パターン3 ふじPとほのか は、おさななじみ ポポ! 100 オレンジェール バーコード下 オレンジェールのお話 バーコード上 ポルンのお話 バーコード下 オレンジェールのお話パターン1 わたしは、 ほうせきしょうの オレンジェール よ! オレンジェールのお話パターン2 わたしのチャーム ポイントは、 オレンジの ほうせきよ! オレンジェールのお話パターン3 わたしのすきな いろは、もちろん オレンジよ! バーコード上 ポルンのお話パターン1 ネルプのパワーは とっても、きょう りょくでいつも ねてしまうポポ! ポルンのお話パターン2 オムプがつくる ごはんはとっても おいしいポポ!! ポルンのお話パターン3 シカルプは、 とってもきびしい けどほんとは、 やさしいポポ!! 101 レモリール バーコード下 レモリールのお話 バーコード上 ポルンのお話 バーコード下 レモリールのお話パターン1 わたしのすきな いろは、もちろん イエローよ! レモリールのお話パターン2 わたしのチャーム ポイントは、 イエローの ほうせきよ! レモリールのお話パターン3 わたしは、 ほうせきしょうの レモリールよ! バーコード上 ポルンのお話パターン1 ほのかは、 いつもとっても やさしいポポ!! ポルンのお話パターン2 なぎさは、 いつもげんき いっぱいポポ!! ポルンのお話パターン3 メップルと ミップルはいつも ラブラブポポ! 102 エメラール バーコード下 エメラールのお話 バーコード上 ポルンのお話 バーコード下 エメラールのお話パターン1 わたしは、 ほうせきしょうの エメラールだよ! エメラールのお話パターン2 わたしのチャーム ポイントは、 グリーンの ほうせきだよ! エメラールのお話パターン3 わたしのすきな いろは、もちろん グリーンだよ! バーコード上 ポルンのお話パターン1 プリキュアと いっしょにぼくも たたかうポポ! ポルンのお話パターン2 ジャアクキング たちが、 ひかりのそのを メチャクチャに したんだポポ!! ポルンのお話パターン3 キュアブラック! キュアホワイト! ジャアクキングに まけるなポポ~! 103 アクアール バーコード下 アクアールのお話 バーコード上 ポルンのお話 バーコード下 アクアールのお話パターン1 わたしのすきな いろは、もちろん ブルーよ! アクアールのお話パターン2 わたしは、 ほうせきしょうの アクアールよ! アクアールのお話パターン3 わたしのチャーム ポイントは、 ブルーの ほうせきよ! バーコード上 ポルンのお話パターン1 ぼくは、 プリキュアに あたらしいパワー をあげることが できるポポ! ポルンのお話パターン2 ぼくは、 みらいへみちびく ひかりのおうじ! ポルンポポ~! ポルンのお話パターン3 これからも ポルンをヨロシク ポポ! 104 バイオレール バーコード下 バイオレールのお話 バーコード上 ポルンおしゃべり(「ポルンポポ!」の音声) バーコード下 バイオレールのお話パターン1 わたしのすきな いろは、もちろん パープルだよ! バイオレールのお話パターン2 わたしのチャーム ポイントは、 パープルの ほうせきだよ! バイオレールのお話パターン3 わたしは、 ほうせきしょうの バイオレール だよ! 105 美墨なぎさ バーコード下 なぎさのお話orほのかのお話 バーコード上 なぎさのお話 バーコード下 なぎさのお話パターン1 メップルが ミップルミップル って うるさいんだよ! なぎさのお話パターン2 ラクロスならだれ にもまけないよ! なぎさのお話パターン3 あたしのあしって ちょっとにおうん だ😖 ぜったい ひみつだよ! ほのかのお話パターン1 これからも おうえんしてね! ほのかのお話パターン2 いろんなじっけん をするのがだい すきなの! ほのかのお話パターン3 メップルとミップ ルはほんとになか がいいのよ! バーコード上 なぎさのお話パターン1 キュアブラックの ふくのポイントは ブラックとピンク だよ! なぎさのお話パターン2 キュアブラックに へんしんできるん だよ! おうえんヨロシク !!!!!!!! なぎさのお話パターン3 キュアブラックの きめわざは、 ブラックサンダー なんだよ! 106 雪城ほのか バーコード下 ほのかのお話 バーコード上 なぎさのお話orほのかのお話 バーコード下 ほのかのお話パターン1 キュアホワイトの きめわざは、 ホワイトサンダー よ! ほのかのお話パターン2 キュアホワイトの ふくのポイントは しろとみずいろ なのよ! ほのかのお話パターン3 キュアホワイトに へんしんできるの よ! おうえんよろしく ね! バーコード上 なぎさのお話パターン1 メップルが ミップルミップル って うるさいんだよ! なぎさのお話パターン2 ラクロスならだれ にもまけないよ! なぎさのお話パターン3 あたしのあしって ちょっとにおうん だ😖 ぜったい ひみつだよ! ほのかのお話パターン1 これからも おうえんしてね! ほのかのお話パターン2 いろんなじっけん をするのがだい すきなの! ほのかのお話パターン3 メップルとミップ ルはほんとになか がいいのよ! 107 藤田アカネ バーコード下 プレゼープのお話 バーコード上 ポルンお食事(おにぎり)+ポルンのお話 バーコード下 プレゼープのお話パターン1 わたしは、 おくりものしょう のプレゼープ! プレゼープのお話パターン2 みんなにステキな おくりものを たくさんするよ! プレゼープのお話パターン3 プレゼープの チャームポイント は、あたまの プレゼントばこ だよ! バーコード上 ポルンのお話パターン1 おにぎりのぐは さけとおかかが すきポポ! ポルンのお話パターン2 おにぎりのあと には、おちゃが のみたいポポ! ポルンのお話パターン3 おにぎりは おいしいポポ〜! 108 ゆり子 バーコード下 ポルンのお話 バーコード上 マネプのお話 バーコード下 ポルンのお話パターン1 ほのかは、 いつもとっても やさしいポポ!! ポルンのお話パターン2 なぎさは、 いつもげんき いっぱいポポ!! ポルンのお話パターン3 メップルと ミップルはいつも ラブラブポポ! バーコード上 マネプのお話パターン1 ボクは、 きょういくしょう のマネプだよ! よろしくね! マネプのお話パターン2 ボクは、 なぞなぞと あっちむいてホイ がとくいなんだ! マネプのお話パターン3 ボクのチャーム ポイントは、 おおきなえりと くるんとなったクツだよ!
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「ナケワメーケ!」 淡いグレーの身体に、太くて長い尻尾。何だか刺々しいものに変化している、水色の襟飾り。胸に黄色いダイヤを貼り付けたその怪物は、憎悪に満ちた真っ赤な目で、こちらを睨む。 呆然としたせつなとラブが、思わず一歩、二歩と後ずさったとき。 「ラブ!」 「せつなちゃん!」 足音と共に、二つの声が近付いてきた。 「美希たん!」 「ブッキー!」 駆け付けた美希と祈里も、怪物の姿に息を飲む。 「これって、まさか・・・。」 「タ・・・タルトちゃん・・・なの?」 あっけにとられる四人の前で、怪物は街路樹を踏み倒し、逃げ惑う人々に迫る。それを見て、ラブがぐっと歯を食いしばった。 「みんな、変身よ!タルトを助けるんだからっ!」 「オーケー!」 「うん!」 「わかった!」 「チェインジ!プリキュア!ビートアーップ!!」 まばゆい光が、天使の像を色鮮やかに照らし出した。 四つ葉になるとき ~第2章:響け!希望のリズム~ Episode7:タルト、またまた危機一髪!?(後編) 商店街の建物より遥かに大きい、巨大な姿に向かって四人が跳ぶ。 「ダブル・プリキュア・パーンチ!」 唸りを上げる、ピーチとパッションの拳。 「ダブル・プリキュア・キーック!」 一直線に伸びる、ベリーとパインの蹴り。 しかし次の瞬間、巨体がふわりと浮きあがる。 「え?」 四人の攻撃を軽く跳び下がって受け流し、ナケワメーケは両腕をブン!と振り回した。胴体に比べて短い腕。だが、至近距離にいる彼女たちには堪らない。 「ナ~ケワメ~ケ~ッ!」 「きゃあああ!」 何とか体勢を立て直して着地したピーチが、同じく降り立った三人をチラリと見やる。そして一斉に走り出す四人。 「はぁ~~~!」 タン! タタタン!!! 揃って空中高く舞い上がり、四つ葉の陣形を形作る。 「プリキュア・クアトラブル・キーック!!!!」 四つの右足が、相手の胸の一点に集中する。が、今度はその大きな身体がくにゃりと前のめり。蹴りがあっさりと受け止められた。同時に、ナケワメーケの尻尾がピーンと突っ立つ。 「ナケワメーケ!ポイポーーーイ!」 突然、コマのように回転する身体。太い尻尾はこともなげに、四人を地面に叩き落とす。商店街の目抜き通りに、轟音と共に四つの穴が穿たれた。 「つ・・・強い・・・。」 「何あれ・・・。攻撃が、吸収されてる?」 パインとベリーの呟きに、ウエスターの声が飛ぶ。 「ハハハハ・・・!言っただろう。ナケワメーケは、密かにパワーアップしているのだ!今日からコイツは幸せでなく、不幸を集めるのだ。さぁ、お前たちも泣け!喚け!」 「タルト・・・。」 「タルトに・・・そんなことはさせないわ!」 痛みに顔をしかめながら、ピーチとパッションが立ち上がる。そのとき、通りの向こうから猛烈な勢いで駆けてくる人影に、四人は目を見張った。 襟首が少しくたびれた、白いTシャツ。破れて右の膝小僧が剥き出しになった、ブルージーンズ。 間違いない。それは、三日前から山吹動物病院の周りをうろつき、昨日タルトを追い掛け回したという、あの男だったのだ。 男は四人には目もくれず、再び商店街を歩き出そうとしているナケワメーケを目指して駆ける。 「近付いちゃダメですよ!」 「危ない!」 遅れて立ち上がったベリーとパインの声を無視して、男はナケワメーケの足元に立つと、くるりとこちらを向いて、その巨体を庇うように両手を広げた。 「幸せのナマモノ、攻撃するの許さない!オマエたちの攻撃、相手、壊す!」 碧がかった目で四人をキッと睨みつけ、男は声を張る。 「そんなこと無い!プリキュアの攻撃は、相手を元に戻すだけだよ。」 そう言い返すピーチに答えることなく、男は四人に背中を向けると、ナケワメーケを見上げた。 「幸せのナマモノ~!俺様、オマエ守る。だから元の姿に戻って、俺様と、来ヤガレ!」 「ナケワメーケ!ウォンテーッド!」 声と同時に、ナケワメーケの太い腕が男の頭上に振り下ろされる。 「・・・え?」 助けに走りかけたベリーとパインが、立ち止まって同時に声を上げた。 襲い来る攻撃から、男がひらりと身をかわしたのだ。さらに右へひらり。左へひらり。実に軽やかな動きで、頭上からの攻めをかわし続ける。 やがて業を煮やしたナケワメーケが、無理な攻撃でバランスを崩した。男はすかさず、スルリと巨体の後ろにまわる。そして宙に浮いた怪物の左足に、むしゃぶりついた。 「お願いです。オマエ、みんなを幸せにするモノ。俺様、オマエ大切にする。みんなもきっと、大切にする。だから元に戻って、一緒に、来・ヤ・ガ・レ~!!」 ナケワメーケの身体が、ぐらりと揺らぐ。が、怪物は右足一本でくるりと反転。ギラリと赤い目が光る。 慌てて跳び退る男。が、今度は瓦礫に足を取られて転倒した。その上にゆっくりと振りかざされる、灰色の腕――。 「ナケワメーケ!フェーレットーーー!」 「はぁ~~~、やぁっ!!」 男の隣に滑り込んだベリーとパッションが、気合一閃、覆いかぶさるナケワメーケを蹴り上げる。そして両脇から男を抱えると、間一髪でその場から脱出した。 「大丈夫?怪我は無いですか?」 パッションが、男の顔を覗き込む。 「まったくもぉ!一人であんなことしたら、危ないですよ!」 ベリーが商店街のベンチに男を降ろし、再びナケワメーケの元に駆け出そうとする。その腕を掴んで、何事か呟く男。が、すぐに苦しそうにケホケホと咳き込みながら、手を離した。 その腕の動きを見て、ベリーの目が驚きに見開かれる。 「・・・あなた!」 パッションもまた何かに気が付いたように、鋭い視線を男に注いだ。 ベリーが、男の左手を掴む。 「思い出した!あなた、めくるめく王国のジェフリー王子が連れ去られた事件のとき、あの場に居たわよね?あのときは黒いスーツにサングラスだったから、すぐには気が付かなかったけど。」 「な・・・何の話・・・デスカ?」 男はどもりながら、ベリーから視線を逸らす。しかし逸らした視線の先には、冷静にこちらを見つめるパッションの瞳があった。 「とぼけないで。あなた今、『ポセイドン』って確かに言ったわよね?それって、『ポセイドンの冷や汗』のことなんじゃない?ゲットマウスとかいう盗賊の、仲間よね?」 男の視線が、宙を泳ぐ。 ――『ポセイドンの冷や汗』の時と同じだ。 思わずそう呟いたものの、極小さな声だったし、こいつらにめくるめく王国の言葉が判るわけはない、と高を括っていた。が、どうやら耳が良いらしい目の前の少女と、言語に依らない「固有名詞」という落とし穴が、そこにあったらしい。 「うるさい!オマエたち、宝石、壊した。ポセイドンの冷や汗、国の人々、幸せになる宝石だった。人々、不幸になったら、オマエたち、どうしてくれる。」 男が力の無い声で、ベリーとパッションに言い返す。それを聞いて、二人は困ったように顔を見合わせた。 「でも、あなたたちはそれを盗もうとしたんじゃ・・・」 ベリーがそう言いかけて、あれ?と呟く。その声に、パッションと男も顔を上げた。 態勢を立て直したナケワメーケの真ん前に、いつの間にか、ピーチとパインが立ちはだかって、怪物を睨みつけている。 「あなたは誰?あなたは、タルトじゃないっ!」 凛としたピーチの声が、今はがらんとした商店街に響き渡る。 「な・・・何を言ってる!?」 屋根の上からその様子を見下ろしているウエスターは、何故かひどく慌てている様子だ。 「あなたさっき、フェレット、って叫んだよね?たとえナケワメーケになったって、タルトが自分のこと、フェレットなんて言うはずない!」 「そうよ!」 ピーチの隣で、パインも精一杯声を張り上げる。 「それにさっき、ウォンテッド、って叫んでた。あれって、あのとき撒かれたビラに書いてあった言葉だよね?」 「・・・ビラ?」 パッションがハッとしたように小さく呟く。 そのときだ。 「そや!そいつはワイやない!ワイなら、ここやぁ!」 新たな声が、辺りに響く。 天使の像の台座の上に仁王立ちして、肩で息をしているのは、シフォンをおぶったタルトその人・・・いや、自称・「可愛い可愛い妖精さん」だった。 「タルト!!!!」 四人の声が揃う。 「ピーチはん。ベリーはん。パインはん。パッションはん。心配してもろて、ホンマおおきに。 せやけどワイ、やっぱりプリキュアの戦いは全て見届けんことには、居てもたってもおられへん。堪忍したってや。 ましてや、ワイのフリしたナケワメーケが現れよったら、尚更や!」 「タルト・・・。本物のタルトだぁ!」 ピーチが目を潤ませる。と、そのとき、男がベリーの手を振り払うと、タルトに向かって、一目散に駆け出した。 「幸せのナマモノ~!良かったぁ、怪物、なってなくて。さあ、俺様と一緒に・・・」 「あわわわ・・・。あんさん、ここにおったんかいな~!そ、それは堪忍・・・どわっ!」 慌てたタルトが、足を踏み外して台座の上から転がり落ちる。 「タルトちゃん!」 目を回しているタルトに、パインが駆け寄ろうとする。 「行かせない!」 男を追って、ベリーが走り出す。 「な・・・何をぼんやりしている、ナケワメーケ!今がチャンスだぞ!」 あ然として一部始終を眺めていたウエスターが、ハッと我に返って、ナケワメーケに檄を飛ばした。 「ナ~ケワメ~ケ~!」 その言葉に、怪物が再び動き出す。今度は尻尾を箒のようにして、高速回転で瓦礫を弾き飛ばす。 「うわぁっ!」 礫となった瓦礫が四人を襲う。男はその隙に、脱兎のごとくタルトの元へと駆け寄った・・・! が、男がタルトにあと一歩と迫ったところで、横合いからひょいと一本の足が突き出す。それに見事に引っかかって、男を地面に這いつくばった。 「よぉ、兄弟。こんなところで目ぇ回してたら、危ないよ~ん。」 うずくまるタルトの頭上から、馴染みのある能天気な声が聞こえた。 「カオルちゃ・・・」 思わず叫びかけたピーチの口を、パッションが慌てて手でふさぐ。カオルちゃんはニヤリと笑うと、エプロンのポケットからおもむろにロープを取り出して、男を後ろ手に縛り上げた。 「よぉ、プリキュアのお嬢ちゃんたち。そいつの正体、見当ついてんだろ?だったら、まずはその厄介な尻尾を、へなへなにしてやりなよ。」 投げかけられたカオルちゃんの言葉に、パインは礫を避けながら、じっと考え込む。 (正体・・・へなへな?あっ、そうだわ!) キョロキョロと辺りを見回したパインは、天使の像の隣に設置された消火栓に飛び付いた。それを見て、ベリーがなるほど、という顔をして加勢に駆け付ける。 収納されていたホースを引き出し、蛇口に取り付けて、パインがその先を、ナケワメーケに向ける。そしてベリーが、消火栓のコックを思い切りひねった。 水が凄まじい勢いで、弧を描いてほとばしる。その水流をもろに尻尾に喰らって、ナケワメーケの動きが止まった。 「ナ・・・ケワメ・・・ケ・・・。」 怪物は、尻尾をだらりと垂らし、首まで重そうに前のめりになる。 パインは後ろにいるベリーにニコリと笑いかけてから、前方にいる二人の仲間に叫んだ。 「ピーチ!パッション!今よ!」 「オッケー!」 ピルンとアカルンが、リンクルンから飛び出し、くるくると踊りながら、秘密の鍵へと姿を変える。二人はその鍵でリンクルンを開き、ホイールを回す。 光と共に現れる、それぞれのアイテム。 ピーチはそれをくるりと手の中で転がしてから、キラリと光る先端を、ナケワメーケに向ける。 パッションは胸の四つ葉から取り出した、最後にして要のピース、赤いハートを取り付ける。 「届け!愛のメロディ。キュアスティック・ピーチロッド!」 「歌え!幸せのラプソディ。パッションハープ!」 二つのアイテムから、それぞれの音色が響き渡る。 「吹き荒れよ!幸せの嵐!」 高く掲げられたハープの周りに、真っ白な羽が出現する。 「悪いの悪いの、飛んで行け!」 大きくジャンプしたピーチのヒールが、カツンと澄んだ着地音を響かせる。 「プリキュア!ラブ・サンシャイン・フレーッシュ!」 「プリキュア!ハピネス・ハリケーン!」 ナケワメーケに向かって飛んでいく、巨大なハート形の光弾。それを追うように、赤い旋風がナケワメーケを包み込む。 「はぁ~~~!!」 「シュワ、シュワ~・・・。」 ぴちゃり、と微かな音がして、何かが地面に落ちる。それは丁寧に折りたたまれたまま、びしょ濡れになって文字が浮き出た、あのときのビラだった。 「くっそぉぉ、いいもの見つけたと思ったのに・・・。ドーナツ好きのしゃべるフェレットめ!アイツの姿のナケワメーケなら、手も足も出まいと思ったのにぃ!やっぱり作戦は、ヘタに頭を使っちゃダメだっ!」 ウエスターが屋根の上で地団駄を踏んでから、とぉっ!とその場から姿を消した。 ☆ ベンチに縛りつけられ、うなだれる男の周りに、プリキュアの四人とタルトとシフォンが集まる。カオルちゃんは少し離れたところで、どこかに電話をかけ始めた。 「あなたの国の幸せアイテムが――宝石が壊れてしまったから、タルトを連れて行こうとしたの?」 ピーチが男の前にしゃがみ込む。男はピーチの視線から目をそらすと、言葉を探しながら、語り始めた。 「俺様、ゲットマウスでは、シタッパだった。大きなシゴト、初めて行った。でも、まさか『ポセイドンの冷や汗』盗む、思わなかった。もっとまさか、あの宝石壊れる、思わなかった。」 そう言って、男は一度、ハァっと溜息をつく。 「みんな捕まったとき、俺様だけ、逃げられた。この国で世話してくれた、この国のマフィア、頼ったら、俺様を船で国に帰す、言ってくれた。でも、このままじゃ・・・。幸せの宝石が壊れて、きっと国のみんな、シケたツラしてる。それ思うと、国に帰るの、辛い・・・。そう言ったら、マフィアの兄貴、それ、俺様にくれた。」 男は、ナケワメーケになっていたビラを顎でしゃくった。 「船の出発、明日。それまでに、幸せのナマモノ、捕まえる、決めた。」 「だからって、無理矢理捕まえようとするなんて!」 「パイン。」 いつになく激しく食ってかかるパインを、ピーチがそっと制する。そして、カオルちゃんがまだ電話しているのを確かめてから、男のうなだれた顔をじっと見つめた。 「お願い。タルトは、あたしたちの大切な友達なの。だから、めくるめく王国に連れて行くなんて、言わないで。」 「・・・ダチ?」 男が少し顔を上げて、ピーチと目を合わせる。うん、と真剣に頷く彼女の顔を見て、男の目が泳いだ。 「幸せのナマモノ、しゃべれること、まさかだった。でも、ダチ持ってること、もっと、まさかだ。」 そう呟いて、男は自分の足元を見つめる。ずいぶん長い間そうしてから、彼は意を決したように顔を上げて、ピーチを見つめた。 「俺様、幸せのナマモノ、不幸なナマモノに、しない。だからソイツ・・・オマエが連れて、行きヤガレ。」 「ありがとう!」 心から嬉しそうにニコリと笑うピーチに、男は諦めたように首を左右に振ると、少し照れ臭そうに、笑った。 電話を終えたカオルちゃんが、ゆっくりと戻ってくる。 「さて、と。あんたの帰国は、船じゃなくて飛行機に格上げだよ~。ま、警察の送迎付きだけどね。」 カオルちゃんがそう言って、男の肩に手を置く。 「そうそう、あんたのボスが狙ってた宝石だけどさ。あれを割っちまったのは、このお嬢ちゃんたちじゃ無いよ~。 噂だけど、たまたま居合わせた、エラく強い男がさ。勢い余って、割っちまったって話だ。ひょっとしたらソイツも今頃、やり過ぎたって後悔してたりしてね~。」 相変わらず軽~いその話しっぷりに、男はポカンと口を開ける。 「あ、噂って言えばさ。あんたの国の噂も聞いたよ~。 王様は、割れちまった宝石のカケラを全部持ち帰って、もう一度磨き直すことにしたらしいぜ。そして一番大きなカケラを王室の家宝にして、残りは全部、大臣とか役人とか、国の政治に携わってる人に渡すんだと。 どうやらジェフリー王子が、考えに考えて、王様にアイデア出したらしいぜ。」 「え?ジェフリーが?」 思わずパッションが口を挟む。この前テレビのニュースで見た、ジェフリーの顔――王様に嫌われている・・・そう言ってふてくされていた子供じみた顔とは違う、何だか大人びて見えた彼の顔が、蘇った。 カオルちゃんが、そんなパッションに笑いかけてから、男の方へと向き直る。 「人々を幸せにする宝石がさ。ひとつひとつは小さくなっても、十倍にも二十倍にも数が増えたんだから、凄いんじゃないの?そいつをお守りにして、みんなで人々を幸せにするよう、頑張るんだってさ~。」 そう言って、カオルちゃんは男の肩をぽんと叩くと、その顔を覗き込んで、ニカッと笑った。 「どうやらあんたの国の人たちは、あんたが心配するほど、シケたツラしちゃいないみたいだね~。グハッ!」 男の目から、涙が溢れ出す。そのとき遠くから、パトカーのサイレンの音が聞こえてきた。 「おっと、お迎えだ。じゃあな!」 カオルちゃんが、素早くその場を離れる。ピーチたち四人も、慌てて商店街の向こう側へと身を隠した。 「良かったね、タルト。あの人も、きっともう一度、頑張れるよね。」 変身を解いたラブが、タルトに満面の笑みで頬ずりする。 「うん。わたし、信じてる。」 祈里がいつもの、穏やかな笑顔を見せる。 「しもた~。あいつに、「ナマモノ」言うんは間違うとるって、教えてやるんやったなぁ。」 相変わらず呑気そうなタルトに、四人が揃って苦笑した。 「そう言えば、美希。」 せつなが、ふと何かに気付いたように、隣に立つ美希を見上げる。 「さっき、あの人のこと、どしてゲットマウスだってわかったの?やっぱり、腕時計?」 「ええ、そのとおりよ。」 美希がせつなの顔を見て、得意げにニヤリと笑った。 「ほら、公園であの男たちに捕まって、アタシたち、車に乗せられたでしょ?あのとき、車のドアを開けたのが、あの人だったの。 いきなり押し込まれるかと思ったら、その前にあの人、車のシートの埃を手で払ってくれて・・・。それで覚えてたのよ。腕時計と一緒にね。」 「そうだったの。」 せつなは小さく微笑んで、建物の陰からそっと、もう一度男の姿を見つめる。 「ククククク・・・。ハハハ・・・。」 泣き笑いしながら、素直に連行されていく男。その後ろに、小さな宝石を手に凛と前を向く人々の姿が、せつなには確かに、見えたような気がした。 ☆ 次の日の午後。 「いらっしゃい。今日も、お嬢ちゃん一人?」 サングラス越しにニカッと笑うカオルちゃんに、せつなは困ったような笑みを浮かべる。 「ええ。実は・・・。」 今度はラブとせつなが、タルトが買っておいたドーナツを食べてしまって、タルトがカンカンになって怒ったのだ。ラブが必死でタルトに謝っている間に、せつなが埋め合わせの分を買いに来たというわけだった。話を聞いたカオルちゃんが、実に楽しそうな顔で、ニヤニヤと笑う。 「あの・・・。昨日お聞きした、心配されるのが幸せか、って話なんですけど。」 ドーナツを詰めてもらいながら、せつながカオルちゃんに話しかける。 「少しだけ、わかったような気がするんです。」 「ふぅん。」 そっけない返事と裏腹に、サングラスの奥の目が、せつなに優しく続きを促す。 「上手く言えないんですけど・・・心配される人と、心配する人って、凄く心が近い気がして。心が・・・気持ちが、繋がってるって言ったらいいのか・・・。もしかしたらそれが、幸せなのかな、って。」 昨日、タルトが息せき切って駆け付けたとき、理屈も何も無く、ただ嬉しかったこと。連行されていく男が見せた、あの泣き笑いの表情。 せつなはそれらを思い出しながら、考え考え、ゆっくりと言葉を紡ぐ。 「青春だねぇ。じゃあ、昨日の宿題の答えも、わかっちゃったかな?」 黙ってドーナツを詰め終えたカオルちゃんが、そう言いながら、また丁寧に袋の口を折り返した。 一瞬、せつなの脳裏に、この前テレビで見た、凛とした眼差しのジェフリーの顔が浮かぶ。が、彼女は微笑みながら、小さくかぶりを振った。 「いえ、それはまだ・・・。」 「そっかぁ。ま、そーんな真剣に考え込まなくてもいいよ。これからいろんな人たちに出会って、いろんなこと経験してさ。そんな中で、あ、これかな~って思ったりしたら、そんときは聞かせてよ。グハッ!」 カオルちゃんが、昨日と同じように、袋の折り目を左から右に向かって丁寧にしごく。そして、やっぱり昨日と同じように、袋の左の角を、三角に折った。 「はい、お待たせ。」 「ありがとう、カオルちゃん。」 まだ温かいドーナツの袋。言葉のぬくもりと手のぬくもり、その両方に背中を押されるように、今日はすんなりとそう口に出せたことが、せつなには何だか嬉しかった。 ☆ 家に帰ると、あゆみがリビングのカレンダーの前で、何やら考え事をしていた。 「お帰りなさい、せっちゃん。ちょうどよかったわ。明日の午後、何か予定ある?」 ニコリと微笑みかけるあゆみに笑顔を返して、せつなは明日の予定を思い返す。 「明日はダンスの朝練だけだから・・・午後は、空いてます。」 「そう、よかった。じゃあ明日、制服の採寸に行きましょう。」 「・・・制服?」 小首を傾げるせつなに、あゆみは嬉しそうに、大きく頷いた。 「ええ。二学期から、せっちゃんもラブと同じ、四つ葉中学校の二年生よ。」 (私が・・・学校に?) せつなの瞳が、驚きと戸惑いに大きく揺れる。あゆみは、ゆっくりとせつなに歩み寄ると、その黒髪に、そっと手を置いた。 「大丈夫よ、せっちゃん。せっちゃんなら、きっと学校にもすぐに慣れるわ。たくさんお友達作って、勉強も遊びも、思いっきり楽しんでらっしゃい。」 あゆみの手が、ゆっくりと髪をなでてくれるのに連れて、胸の鼓動が少しずつおさまってくる。せつなはあゆみに気付かれないように、右手をギュッと握りしめた。 やっと慣れてきた、ここでの生活。自分を受け入れてくれた、あたたかな家族と仲間たち。この居心地の良い場所から、新しい世界へと踏み出していくのは、正直、怖い。でも。 ――これからいろんな人たちに出会って、いろんなこと経験してさ。そんな中で、あ、これかな~って思ったりしたら、そんときは聞かせてよ。 さっきのカオルちゃんの言葉が、あゆみの言葉と重なる。 (私のこの狭い世界が少しでも広がれば、カオルちゃんの宿題の答えも、そしてもっと多くの笑顔の種も、見つかるかもしれない。) せつなは、髪をなでてくれるあゆみの笑顔を、少し照れ臭そうな顔で見つめてから、はい、としっかりと頷いた。 「せつなぁ!やっと帰って来た。早くドーナツ持ってきてよぉ。タル・・・あわわわ、とにかく、もぉ大変なんだよぉ!」 リビングのドアがガチャリと開いて、憔悴し切ったラブの顔が覗く。 「あ、ごめんなさい。今行くわ。」 せつなはもう一度あゆみと目を合わせてから、ドーナツの袋を抱えて、階段を軽やかに駆け上がっていった。 ~終~ 新2-086へ
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メンバー 夏木りん/キュアルージュ CV:竹内順子 東せつな/キュアパッション CV:小松由佳 日野あかね/キュアサニー CV:田野アサミ 円亜久里/キュアエース CV:釘宮理恵 紅城トワ/キュアスカーレット CV:沢城みゆき 剣城あきら/キュアショコラ CV:森なな子 愛崎えみる/キュアマシェリ CV:田村奈央 スペック 高さは極めて高い→大変高い→かなり高い→高い→やや高い→普通→やや低い→低い→かなり低い→大変低い→極端に低い 名前 性格 学年 学力 運動神経 家族構成 部活動及び校外活動 弱点 将来の夢 りん 男勝り 中2 C A 母・弟・妹※1 フットサル部 お化けが苦手 アクセサリーデザイナー せつな 真面目・頑張り屋 中2 A A なし ダンスの個人レッスン ピーマンが苦手 故郷の再建 あかね 熱血 中2 E(主に英語) A 父・母・弟 バレーボール部 特に無し 実家のお好み焼き屋を継ぐ(小説版) 亜久里 厳格 小4※2 A A 養祖母※3 なし ニンジンが苦手(後に克服) なし トワ 高貴 中1 A A 兄・父君・母君 プリンセスレッスン 人間界の常識に疎い ※4 あきら ボーイッシュ・温厚 高2 B A 妹・祖母※5 スイーツショップ務め 特に無し 医療研究者 えみる 一生懸命・心配性 小6 ?※6 C 父・母・兄・祖父 アイドルユニット・お仕事体験 お化けが苦手 音楽を世界に届ける※7 脚注 ※1…父親も健在であるが作中には一切登場していない。 ※2…亜久里はマリー・アンジュのプシュケーの片割れが人の姿を持って生まれた存在で、1年前に誕生していた事から実年齢は1歳と言う事になる。 ※3…家族構成には含まれていないが、亜久里と同じ生い立ちを持つレジーナも事実上亜久里とは姉妹関係に当たると言える。 ※4…最終回にてホープキングダムの平和を願う姿が描かれており、エピローグでのワンカットから王族としての役目を果たす(果たしている)ことが示唆されている。 ※5…両親はいるが作中では存在が触れられたのみで一切未登場。 ※6…劇中に於いて授業を受けている場面や家で勉強している場面が無かった為。 ※7…最終話後半ではパンク系の服装をしており、ロックミュージシャンとして活動している可能性がある。 名前 コメント
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次へ、次へ/makiray ある日曜。 母親からお使いを頼まれたあゆみがマンションに戻ってきた。 向かいの清水家を覗き込む。 その家はモモという名の犬を飼っている。出かけるときに姿が見えなかったのだが、散歩でもしていたのであればもう戻っているのではないかと思った。 「あれ」 いた。だが、奥の方の犬小屋に入ったままである。 「モモちゃん?」 あゆみが声をかけるとモモはこちらを見た。だが、起き上がる様子がない。 どうしたのだろう。心配だが、勝手に入るわけにもいかないし、と思っていると玄関のドアが空き、向かいの主人が餌の入った器を持って出てきた。 だが、いつもなら飛び出してくるモモが関心を示さない。むしろ、あゆみの声に上げかけた上体を戻してしまった。 清水は、困ったな、という顔をしたが、あゆみに気付くと笑顔を向けてきた。 「あの…」 その笑顔に甘えるようにして、門の中に入る あゆみ。 「モモちゃん、どうしたんですか?」 「それが、昨日からこんな感じなんだよ。餌もほとんど食べないし」 「え…」 あゆみは心配そうにしゃがんだ。モモの頭をゆっくりとなでるが、モモは何の反応も示さなかった。 「まぁ、モモもそんなに若いわけじゃないしねぇ」 「そうなんですか?」 「六歳だからね。人間で言ったら、そろそろ 50 歳だ」 「…」 まさか。 あゆみの唇が震えた。 モモがいなくなる? それも、そんなに先のことではない、というのか? 「あの。 獣医さんには」 「診せた方がいいかとは思うんだけど、今日はお休みだし。今週はちょっと私の仕事が立て込んでてね。来週の土曜日くらいかな」 一週間も先。こんなに弱っているのに。 (その間に何かあったら…) あゆみはその想像を振り切ろうとしたが、振り切れなかった。悪い想像ばかりが浮かんでくる。何かないのだろうか。自分にできることは。 「あ」 「どうしたんだい」 「あの、診てもらえるかもしれません」 清水は、距離があることにわずかに難色を示したが、あゆみの必死の表情に折れた。車の後ろにモモを乗せ、向かった先は四つ葉町だった。 「あの…」 山吹祈里の父、正は、迎えたときこそ笑顔だったが、モモを見るなり厳しい表情になった。あゆみは、そんなにモモの具合が悪いのか、と逆に不安を強めた。 「モモちゃん…」 「あゆみちゃん」 祈里は、あゆみを診察室の外に連れ出そうとしたが、あゆみは動かなかった。手を震わせながら診察の様子を見ている。 「昨日あたりから、ということでしたが、何かお気づきになったことは」 「そうですね。 食欲がない様子で、ずっとうずくまっていて」 「ほかには。どんな些細な事でも構いません」 「あぁ、さっき連れ出した時、犬小屋に敷いてあるタオルに赤いものが」 「…。 血?」 あゆみが呟く。正は、一度、モモに視線をやった。 「けがをしている様子はなかったのですが…。 どの辺りでしたか」 「犬小屋の奥の方です」 「奥…」 正はそれを聞くと眉をひそめ、もう一度、モモの顔を覗き込んだ。 「モモちゃんのエサはどうしていますか。 皆さんの食事、例えばお味噌汁を与えたりは」 「いえ、そういうことは。ドッグフードだけです」 「そうですか…」 「先生、モモちゃんは」 「近くに小学校などは」 「はい?」 「子供たちが勝手にモモちゃんに餌をやったりはしませんか」 「あぁ、そういうことはないようです」 「散歩のときに何か食べたりは」 「させないようにはしていますが、目を離したすきに、ということが絶対にないかと言われますと…」 「ふむ…。 ちょっと検査をしましょう。 みなさんはちょっと外でお待ちください」 じりじりと時間が過ぎる。診察室のドアが開くと、あゆみははじかれたように立ち上がった。 「先生」 「おそらく、タマネギ中毒でしょう」 「タマネギ…中毒?」 あゆみは何を言われているかわからない、という様子だったが、飼い主である清水の方は理解したようだった。 「うちでタマネギを食べさせたりはしませんけど」 「えぇ。 それで、近くに小学校があるかどうか、というようなことを聞いたのです。それもないとすると、散歩中に清水さんの目を盗んで、タマネギの入った何かを食べたんでしょうな」 「あの、どういうことなんですか」 正は、あゆみの様子に、むしろ笑顔を見せた。 「犬はね、タマネギを食べられないんだ。急性の貧血になってしまうんだよ」 「貧血…ですか」 「おそらく、タオルについていた赤いもの、というのは尿の中に溶けだした血液だと思う」 「先生、大丈夫なんですか。 貧血で、あんな風になっちゃうなんて!」 「大丈夫よ」 祈里があゆみの手を取る。 「お父さん、吐いたりしていない、ということはそれほど多くはないんでしょう?」 「あぁ」 正が頷く。 「おそらく心配はない。 ですが、今夜は念のためにこちらで預からせていただけますか。 なに、明日か明後日には回復すると思いますよ」 清水が、お願いします、と言うと、あゆみは手で顔を覆った。よかった、という声が漏れてきた。 「あゆみちゃんは、モモちゃんが大好きなのね」 落ち着くと、祈里はあゆみを自分の部屋に招いた。温かい紅茶で、あゆみはほっと息をつく。 「うん…。 あの町に引っ越してきて、あの騒ぎを起こして…その後、最初に友達になってくれたのはモモちゃんなの」 「そうなんだ」 ずっと友達でいてくれると思っていた。そうではない、ということなど、考えてもみなかった。 「あゆみちゃんの家では動物を飼ったりはしないの?」 「うちのマンションはペット禁止なんだ…前のアパートもそうだったから。 子供の頃に、犬を飼いたい、猫を飼いたい、って駄々をこねたことはあるけど、実際に飼えたことはなかったな。 でも」 「でも?」 「私、何も知らなかったんだな、と思って」 犬にタマネギを食べさせてはいけない、ということ。タマネギの入った肉じゃがも、味噌汁も、ハンバーグも危険だ、ということ。 さらに、チョコレートやコーヒーもダメだ、ということ。 そして、犬の平均的な寿命は十歳くらいである、ということ。 「私なんかが飼わなくてよかったのかも」 「それは違うと思うよ」 祈里は、印象とは裏腹にやや強い調子で言った。 「そういうことは飼いはじめるときに憶えればいいことだから。 それよりも」 そして微笑む。 「体調が悪そう、っていうことに気付いてあげられる。 気づいたときにすぐに行動できる。 そういうことが大事なの。 あゆみちゃんは、十分、ペットを飼う資格を持ってると思う」 「祈里ちゃん…」 「モモちゃんがあゆみちゃんの友達になったのは、あゆみちゃんのそういうところがわかったからじゃないかな」 「そうなのかな…」 「うん。 だって」 祈里はあゆみの手を取った。 「あゆみちゃんは、思いを届けるプリキュアなんだから。 モモちゃんに届かないはずがないもの。 私、それは間違いないって、信じてる」 温かい手。 将来、この手がたくさんの動物を救うことになるのだ、とあゆみは思った。 それが遠い先のことではない、ということを あゆみも信じられる。 「祈里ちゃん、私に犬のことを教えて。 モモちゃんが元気になったら、色んなことをしてあげたい。今よりもっと気をつけてあげたい」 「うん。 喜んで」 「ありがとう!」 次へ。 してもらうだけの自分、してもらえなかったら不平を言うだけの自分からは脱皮できたと思う。多分。 次は、誰かのために何かをしてあげられる自分にならなければ。 まずは、モモのために。 その手助けをしてくれる祈里のために。 ラブや美希、せつなのために。大事な友達のために。 今は知らない誰かのために。 そう思うだけで、胸がどきどきするのはなぜだろう。祈里が笑顔を忘れないのは、その理由を知っているからではないか、とあゆみは思った。
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「綺麗!」 「お花一杯!」 「今日どうする?」 「やっぱり。」 「いちごメロンパン!」 「モフー。」 「よーし!いちごメロンパン目指して、走ろう!」 「はー!」 「あー!みらい、はーちゃん!」 「いちごメロンパン。」 「はー。久しぶり!」 「新しい」 「みらい、ずっと喋り放しだったからね。」 「じゃ、次はリコの番だね。」 「私? 私はこの春から魔法学校の先生になったのよ。」 「ええっ!?」 「凄いモフー。」 「リコ先生か…。」 「キュアップ・ラパパ!」 「リコ先生、魔法を教えてください。」 「もう、今日は昔みたいに楽しみましょう。」 「キュアップ・ラパパ!いちごメロンパン!」 「魔法学校2年、朝日奈みらい!」 「魔法学校2年、十六夜リコ!」 「魔法学校2年、花海ことは!」 キュアップ・ラパパ!未来もいい日になあれ!! 「凄い!」 「懐かしいモフ。」 「どうなってるの?」 「いちごメロンパンにぎゅーっと込められてた思い出を力に代えて魔法をかけたの。」 「今よりさらに凄いわ。」 「うん。はーちゃんは今、何してるの?」 「私は魔法界とナシマホウ界の向こう側のそのまた向こう側から普く命が笑顔になりますようにってお祈りしてるの。」 「凄い!そうなんだ。」 「きっととても大切な事をしているのね。」 「さっ、食べよ!」 「モフルン!」 いちごメロンパンと杖が吸い込まれる 「私の杖!」 「え?」 「ヤミー。」 「これって…。」 穴に飛び込む 「行っちゃったモフ。」 「取り返さないと!」 穴に飛び込む三人 「ここは? ! 魔法学校! 久しぶりだ。」 「?」 食べ物が吸い込まれる 「生徒を安全な所へ!」 「皆さん! こちらへ!」 「ヤミー、ヤミー。」 「食後のデザートが…」 「お母様! 大丈夫ですか?」 「リコ?」 「!?」 「リコ!」 「可愛い。」 「え?」 「リズ先生、リコさーん!」 「ドロシー、ナンシー、シシー!駄目よ、こっちに来ちゃ。先生方が誘導されていたでしょ?」 「?」 「リコ、その背格好じゃ生徒にしか見えないけど…。」 「リコ先生!?」 「可愛い!」 「教師としての威厳が…。」 「リコ!」 「杖、見つかった?」 「また逃げられたわ。」 「みらいさん?」 「ことはさん。」 「久しぶり!」 「人魚の里の皆!」 「留学してたんだ。」 「リコ先生が誘ってくれたの。」 「ペガサスの森との学校生活、わくわくもんだよって。」 「皆、リコ先生が誘ったんだよ。」 「へえ、リコ、凄いね。」 「それ程でもないわよ。」 「どうしてその姿になったの?」 「それは…」 「何とことは君も魔法で?」 「はい!」 「わしはまた災いかと。」 「え?」 「新しいお告げが出たのです。世界を大きく変えようとするとてつもない力が目覚めようとしていると、そしてプリキュアが光輝くとも。」 「…。」 「いや、そうと分かればわしもやって貰いたいものじゃ。」 「それが、さっきのヤミーって言うのに杖を取られちゃって…。」 「あれは何ですか?」 「ドクロクシー様の忘れ形見。」 「え!?」 「あなたは?」 「バッティー君、校長室の天井にぶら下がってはいけません。」 「え?」 「先生、すみません。」 「はい。彼は新しい目標を探して、悩んでいたの。」 「その時、リコ先生の体験を行い、入学を勧めていたのであります。」 「凄い!凄いよ、リコ!」 「それ程でもないわよ。」 「バッティー、続きを。」 「ドクロクシー様は甘いものをとてもお好きでして、」 「クシーもそうじゃった。」 「所が、ある日虫歯になってしまいます。ヤモーは抜きましたが、恐らくあの者は虫歯より生まれし者。それ以後スイーツを求めて暴れているのでしょう。」 「闇って言うの?」 「闇ではなく、ヤミーです。恐らく、狙いはスイーツ独り占め。」 「ヤミー?」 「ヤミー!英語でおいしいって意味だよ!」 「甘いものを狙っているとなると…。」 「きっと魔法商店街モフ。」 「うむ、この事はわしからも皆に伝えておこう。では、頼むぞ。」 「はい!」 「冷凍蜜柑が!」 「どうしたの?」 「毎日お化けにスイーツを食われたらしい。」 「何ですって!?」 「遅かったわ。みらいさん、ここはもう去った後よ。」 「ありがとうございます!」 「リコ!」 「お父様!」 「奴はあそこだ!」 「私は他の被害状況を見に行く。奴を頼む!」 「任せて!」 「ヤモ、ヤミー。」 「やっと追いついたわ。」 「見つけたぞ、プリキュア。このガメッツといざ勝負!」 「え!?」 「?」 「今の内に闇の本を。」 「?」 「………」 本が光り出す 「ドクロクシー様!」 「おおっ!」 「何と!」 「ヤモー!」 「ドクロクシー様! 移動!」 「ドクロクシー様!ヤモーです!」 「お待ちください!」 「また逃げられる!」 「ちょっと!」 「またいない。」 「ここはナシマホウ界?」 「甘い匂いがするモフ。」 「え?」 「お店? こんな所にあったっけ?」 「不思議なお店だね。」 「もしかしてこの中に!?」 「いらっしゃいませ!特製スイーツはいかがですか?」 「今、特製スイーツって言いました?」 店に入る三人 「わあ、凄い!」 「素敵なお店ね。」 「ありがとうございます。可愛いぬいぐるみ。」 「モフルンです。」 「モフルンもいらっしゃい。」 「ごめん、お腹空いちゃって。」 「お腹が空いた… 可愛いぬいぐるみ… キラっと閃いた!」 材料を用意する 「レッツラー、クッキーング!」 「え?」 「お待たせいたしました!」 「はー、もうお腹ペコペコ。」 「はい、どうぞ!」 「モフルンりケーキだ。」 「紅茶淹れて来ますね。」 「モフー、嬉しいモフ。」 「何だか食べるのが勿体な…」 「いっただきまーす!」 「ええっ!?」 「最高!」 「リコも食べるモフ?」 「モフルンがそこまで言うのなら…。」 「紅茶持って来ました。あれ?」 「とってもおいしかったわ。」 「食べるの早!」 「ごちそうさまでした!」 「喜んで貰えて嬉しいな。」 「もうさ、いちごメロンパンと同じくらいおいしかったよ。」 「いちごメロンパン?」 「甘くておいしいのよ。」 「皆で食べるとまた最高なんだ。」 「そして、私達の思い出のスイーツなの。」 「?」 「リコが初めて会った時に、はーちゃんが戻って来た時に皆で食べたよね?」 「うん!」 「思い出のスイーツ! 私も食べて人が元気になるスイーツを作りたいって思ってるんだ。」 「その思い、感じたよ。」 「ほんと?」 「うん!」 「人目で元気に出て、食べてまた元気が出たわ。」 「私もまた食べたい。」 「ありがとう!私、宇佐美いちか!だったらまた食べに来て!」 「いちかちゃん、おいしいケーキありがとう。またね!」 「うん!またね、ありがとう!」 店を後にする三人 「いいよね、やっぱり出会いって。私に目標ができたのも皆のお陰なんだよ。」 「みらい…」 「リコとはーちゃんとモフルン、わくわくの出会いがあったから、もっと色んな所へ行って、色んな人に出会いたいと思ったの。」 「みらい…」 「私もよ。皆のおかげで分かったの。私が思う立派な魔法つかい。立派な魔法って人と人を繋ぐもの。」 「…」 「…」 「私、生徒達に教えてあげたいの。世界には素敵な出会いがたくさんあって、素敵な出会いが新しい自分にも出会わせてくれるって。」 「リコ…。」 「私も皆のおかげ。」 「モフルンもモフ。」 「うん。やっぱり今日は絶対いちごメロンパンで乾杯しなくちゃ!」 「はー、早く杖を取り返さなくちゃ!」 「ほんとに来るかな?」 「きっと来るよ、いちごメロンパンだもの。」 「!」 接近するみらい 「!」 「落ちたよ。」 「?」 「! あ!」 「はい!」 「ありがとう。」 「怪物だ!」 「ドクロクシー様がそのスイーツをお望みです。素直に渡せばよし、さもないと…。」 「ヤミー。」 「やっと来たわね!」 「私の杖、返して!」 「プリキュア!」 「ヤミー!」 「わあああああっ!」 「!」 「チクルンモフ!」 「モフルン!」 「キュアップ・ラパパ! チクルン、こっちに来なさい!」 事なきを得るチクルン 「大丈夫?」 「助かったビー。後これ見つけたぜ。」 「私の杖、ありがとう。」 「ヤミー。」 「よくもドクロクシー様のスイーツを!」 「スイーツは皆大好き!」 「それを独り占めするなんて!」 「そんなの駄目モフ!」 「いちごメロンパンの恨みは。」 「恐ろしいのよ!」 「皆!」 「うん!」 「キュアップ・ラパパ! ダイヤ! ミラクル・マジカル・ジュエリーレ!」 「エメラルド! フェリーチェ・ファンファン・フラワーレ!」 「二人の奇跡、キュアマジカル!」 「二人の魔法、キュアマジカル!」 「普く命の祝福を、キュアフェリーチェ!」 「魔法つかいプリキュア!」 「久しぶりね。」 「またプリキュアになれるなんて。」 「スイーツの他に興味はないとの事。」 「ドクロクシー様!」 「!」 「皆の思い出のスイーツを奪うなんて、許せないんだから!」 「ヤミ。」 「おおっ!」 「誰?」 「ヤミー!」 「リンクル・ピンクトルマリン!」 「ダイヤ!」 「永遠の輝きよ、私達の手に! フル・フル・リンクル!」 「プリキュア・ダイヤモンド・エターナル!」 「ヤミー。」 浄化されるヤミー 「ドクロクシー様!」 「虫歯を治したのです。」 「おおっ!」 「これでスイーツをちゃんと味わって食べられるから。」 「ヤミ?」 「ドクロクシー様!」 「ヤミ。」 「スイーツをお望みですか?」 「ヤミ。」 「それならオイラの蜂蜜をやるよ。」 「ほんと?」 「甘くてうめえぞ。」 「おおっ!」 「ヤーミ。」 「ドクロクシー様。」 「ヤミー。」 「借りができてしまいました。」 「ねえ。よかったら、あなたも来ない、魔法学校に?」 「私はドクロクシー様に従うのみ。ですが、何れお目にかかる時もあるかも知れません。その日、覚えて。」 走り去るいちか 「いっただきまーす!」 「おいしい!」 「ほんと懐かしいわ!」 「モフ。」 「クリーム乗せも食べて見てよ。」 「やっと食べられる。」 「それにしても会えて早々大変な目に遭ったわ。」 「でも、久しぶりに魔法界に行けて、色んな人に会えて楽しかった。」 「あれは驚いたわ。私、持ちにくて色々大変だったんだから。」 「やっぱりそうなんだ。また皆と一緒に仲良しに繋がり、広げたいな。」 「うんうん。」 「へへっ、簡単に言いやがるぜ。」 「…。」 「何、見てんだ?」 「モフ。」 「?」 「?」 「はい、どうぞ。」 「ありがとう。」 「私、皆ともっと仲良くできるようにしたい!」 「じゃ、私も魔法界とナシマホウ界が前みたいに近くなれるように頑張る!」 「校長!先程のお告げにあった強大な力が生まれつつあります!」 「何じゃと?」 「その上!」 「じゃ、私は魔法界の皆と纏める為に校長先生になるわ!」 「新たなる校長も生まれつつあります!」 「な、何じゃとー!? それは誰じゃ!?」 「ドクロクシー様!」 「それより、まだ続きがあります。」 「ん?」 「リコもはーちゃんもわくわくもんだよー。」 「じゃ、今から皆に迎えに行こう!」 「レインボーキャリッジモフ!」 「何だい、いきなり!あいつら、元に戻って忘れているんじゃ…」 「どうしたの?」 「いい事でもあったんですか?」 「うふふ、まあね。」 「空飛ぶ馬車!?」 「それ、最高過ぎ!」 「でしょ?」 「いちごメロンパン?」 「中学の時と同じ?」 「魔法の馬車?」 「帰って来たんだ。」 「あれ、いちごメロンパン? いつの間に?」 「素敵な髪型のモデルさんが一杯!」 「記録は任せて! ドアがで書いておくよ!」 「ついに来たぜ! 憧れの紐育!」 「皆、それぞれの場所で輝いてる。」 「私達も負けてられないわ。」 「はー、頑張ろう!」 「モフー。」 「私の占いでもこの先どうなるか見えません。ですが、確かな事が一つ。」 「ああ、わしにも見えるぞ。彼女達の未来を、光輝いておる。」 「キュアップ・ラパパ! 今日もいい日になあれ!」
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メンバー 美々野くるみ(ミルク)/ミルキィローズ CV:仙台エリ 月影ゆり/キュアムーンライト CV:久川綾 剣崎真琴/キュアソード CV:宮本佳那子 氷川いおな/キュアフォーチュン CV:戸松遥 十六夜リコ/キュアマジカル CV:堀江由衣 琴爪ゆかり/キュアマカロン CV:藤田咲 ルールー・アムール/キュアアムール CV:田村ゆかり 香久矢まどか/キュアセレーネ CV:小松未可子 スペック ランクはS(極めて高い)→A(高い)→B(やや高い)→C(普通)→D(やや低い)→E(低い)→F(極端に低い) ?(不明) -(無し) 名前 性格 学年 学力 運動神経 家族構成 部活動・郊外活動など 弱点・短所 将来の夢 くるみ 高飛車 中2 A A なし なし 腹黒 なし ゆり 厳格・切れ者 高2 S S 父(行方不明中)・母※1 ※2 特に無し 植物学者(小説版) 真琴 不器用 中2 ? A なし※3 アイドル歌手 人間界の常識に疎い なし いおな ストイック 学年 A A 姉・祖父※4 空手(家業) 金銭的な所に神経質 なし リコ 強がり 中2 S(座学のみ) C 父・母・姉 魔法学校の生徒 魔法が上手く扱えない(後に克服) 魔法学校教師→魔法学校校長(最終回) ゆかり 気まぐれ・したたか 高2 S S 祖母※4 スイーツショップ務め 特に無し 茶道とスイーツを世間に広める※5 ルールー 理性的 中2 S※6 S※6 父にあたる人物(ドクター・トラウム) アイドルユニット・お仕事体験 食べ物に執着しがち 未来世界の復興 まどか 頑張り屋 中3 S A 父・母 生徒会長・弓道 プレッシャーに弱い 宇宙開発特別捜査局 ※1…父・月影博士は終盤でサバーク博士の正体である事が判明。正気に戻りゆりと再会を果たすもデューンの攻撃で消滅、死亡した。小説版では下の名前が「英明」と明かされた。 ※2…作中では部活に入っているかの描写は見られなかったが、小説版では中等部の頃に陸上部に所属していた事が触れられている。 ※3…両親がいたが真琴の幼少期に事故で他界した事が語られている。 ※4…両親もいるが存在が触れられたのみで作中には一切未登場。 ※5…夢は明確に語られたが、数年後のエピローグでは海外らしき場所に佇んでいる描写があった。オフィシャルコンプリートブックでも他のメンバーと違って唯一「何をやっているのかわからない」とされており、後の彼女がどうなったのかは視聴者側の想像に任されている。 ※6…アンドロイドであるため、厳密には有機生命体の尺度では判定不能とした方が正しい可能性がある。 名前 コメント